2012年3月3日、華西都市報は「2000年前のバーベキューセット」が発掘されたと報じた。

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2011年8月、四川省雅安市漢源県の瀑布溝ダム移転地の桃坪遺跡が盗掘されたとの通報を受けた。同県文化局は緊急発掘作業を実施したところ、西漢時代の遺跡であることが判明した。遺跡から発見された多数の陶片をつなぎ合わせて復元したところ、今まで見たことのないものができあがった。

3月2日、専門家座談会が開催され、問題の一品に注目が集まった。長さ20cm、幅10cm、高さ10cmの箱のような形をしている。水槽のようにも見えるが、側面には6つの四角い穴、底面に7つの丸い穴が空いている。

頭を悩ませた専門家たちだが、一つの結論にいたった。それは「2000年前のバーベキューセット」という大胆な予測。穴は通風口との見立てだ。中国では羊肉串という串焼き料理が人気だが、その炭火コンロは確かにこの文化財そっくりの形をしている。

「バーベキューセットの始祖」発見のニュースは話題性たっぷりだが、安易に結論は出せないと警告している研究者もいる。西南民族大学の喬棟（チャオ・ドン）教授はダム湖の移転地、しかも盗掘された遺跡からの出土で、十分な考古情報が得られていないと指摘。今後の科学的発掘で証明されるまでは結論を出すべきではないと主張した。（翻訳・編集/KT）