中国の「代購」、レアグッズやファッションブランドの新商品も対象に、生活用品・電化製品から拡大

Record China    2018年4月8日(日) 11時0分

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中国のSNSやオークションサイトで広く行われる「代購」。海外で購入した商品を転売するビジネスで、かつては生活用品や電化製品が主だったが、最近ではレアグッズやファッションブランドの新商品も対象になっている。資料写真。

2018年4月6日、中国のSNSやオークションサイトで広く行われる「代理購入(代購)」。海外で購入した商品を高値で転売し、利ざやを稼ぐビジネスで「転売ヤー」とも呼ばれる。かつては生活用品や電化製品が主だったが、最近ではレアグッズや高級ブランドの新商品まで幅広く対象になっている。

日本メディアによると、「代購」の標的になったのは、画家の故中原淳一氏の絵を再現した「ロリーナ」という名前の女の子の人形(高さ64センチ)。1体12万4200円のスーパードルフィーと呼ばれる精巧なもので、京都高島屋(京都市下京区)が100体限定で受注販売した。

3月31日に受注販売を受け付けると開店前から約200人の行列ができ、先着50人に1人2体までの整理券を配布。複数のカウンターで手続きを進めたが、整理券を受け取った人がカウンターに来るたびに、最初に購入した中国人とみられるアジア系外国人の男性客が次々と「この人の分も払います」と言って他の客の代金も支払い、100体を買い占めた。他の客もこの男性客の関係者だったようだ。

京都高島屋は「結果的に買えなかったお客さまに残念な思いをさせてしまい申し訳ない」としながらも、「転売目的かどうか確認できない。契約も成立してしまっている」として、予定通り5月に引き渡す方針。その後、「ロリーナ」は中国の通販サイトに1体9680元(約16万円)で販売情報が掲載されていることが判明した。取引が成立し全部売れれば、400万円ももうかる計算になる。

3月に東京・渋谷のファッションブランド「シュプリーム(SUPREME)」の店舗近くで起きた警備員への集団暴行事件にも「代購」の影が見え隠れする。店側が列に並んでいた人たちに整理券を発行する際、中国人とみられるグループに警備員が身分証明書の提示を求めたのが発端とされる。

シュプリームは1994年に米ニューヨークで生まれたファッションブランド。鮮やかな色使いなどが特徴で、若者を中心に絶大な支持を受けている。他の有名ブランドとのコラボ商品も多く、日本では渋谷をはじめ6店舗を展開している。暴行事件があったのは新商品の発売日だった。

人気があるだけに希少価値を高める店側の販売戦略も手伝い、新商品の転売価格は高騰する一方。日本のネット上で定価6500円のロゴ入りTシャツに6万5000円、ヒョウ柄の定価49800円のダウンジャケットに16万円の値が付いたこともある。シュプリームは中国でも関心を集めているが、新商品さえ入手できれば、日本国外にわざわざ持ち出さなくても手っ取り早く転売できる事情も背景にありそうだ。(編集/日向)

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