中国製造業の中心地・広東省、経済不況で構造的な変革迫られる―米メディア

Record China    2012年2月22日(水) 9時49分

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16日、中国の輸出製造業の中心地である広東省が世界的な経済不況などの影響を受けて構造的な変革を迫られているが、すでにいくつかの課題が顕在化しており、それが成功するかどうかの判断は現段階では難しいという。写真は同省の工場。

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2012年2月16日、米ブルームバーグは、中国の輸出製造業の中心地である広東省が世界的な経済不況などの影響を受けて構造的な変革を迫られているが、すでにいくつかの課題が顕在化しており、それが成功するかどうかの判断は現段階では難しいと報じた。21日付で環球時報が伝えた。

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広東省の工場が閉鎖したというニュースは今や珍しくなくなった。工場閉鎖の原因は倒産や中国内陸部への移転など様々だが、これらの状況が中国の輸出製造業が直面している苦境を表している。広東省は成長を維持できるのか、それとも米ミシガン州のように転換に成功する前に製造基地としての地位を失ってしまうのだろうか?

広東省の輸出額が中国の総輸出高に占める割合は、00年に37%だったものが、11年には28%にまで低下している。これは、外地から広東省への出稼ぎ人口が05年から10年まで毎年3%減少したことも原因の1つに数えられている。

一方で、工場の閉鎖や撤退は大量の土地を生み出し、同省の都市化の実現を推し進めている側面もある。同省の政府高官は「工場の実際の価値はあまりなく、税収や就業への貢献度も微々たるもの」とし、「低技術の製造業の移転は、農村地区と都市部の所得や教育など様々な格差の縮小に有利に働く」と指摘する。さらに「広東省は現在、研究開発や技術集約型の産業、並びにサービス産業を特色とした産業構造の転換を計画中」と話す。

では、広東省は製造基地としての地位を失う前に構造転換を成し得るのか?現段階では何とも言えない。多くの課題がすでに顕在化しているからだ。輸出基地としての地位の衰退に伴って、広東省への海外からの投資が減少している。90年代、海外から広東省への投資は毎年平均24%の割合で増加したが、現在は全国平均の半分、約5%にまで落ち込んでいる。先進的な産業に対応するために高度な訓練を受けた人材も不足している。さらに、同省では15歳以下の人口が17%にまで減少しており、これは今後10年間、労働人口が徐々に縮小していくことを意味している。

広東省は世界的な経済不況の影響を乗り越えられるかもしれない。しかし、経済構造の変革を迫られる中で成長を維持できるかどうかは別の問題である。(翻訳・編集/HA)

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