中国経済発展の陰に、出稼ぎの両親と離れて暮らす留守番児童2000万人の存在あり―豪紙

Record China    2011年11月27日(日) 9時26分

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22日、中国の経済発展の陰には、都市部へ出稼ぎに出かけた両親と離れ離れになって故郷で暮らす約2000万人の留守番児童の姿がある。写真は貴州省農村部の留守番児童姉妹。ボランティアが冬服や机を贈った。

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2011年11月22日、豪紙シドニー・モーニング・ヘラルドは、中国の奇跡の経済発展の陰に、都市部へ出稼ぎに出かけた両親と離れ離れになって故郷で暮らす約2000万人の留守番児童の姿があると報じた。23日付で環球時報(電子版)が伝えた。

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中国の農村では、労働力となる若い世代の姿がほとんど見えず、老人と子供ばかりが目立つ。中華婦女聯合会に勤める●麗(デン・リー=●は登におおざと)氏は「就学前児童の3分の1が両親と離れて故郷で暮らしている。祖父母や親戚が面倒を見ているが、子供たちが両親に会えるのは年に1、2回だけ」と実態を語る。

武漢社会科学院社会研究所の元責任者・劉崇順(リウ・チョンシュン)氏は「両親が側にいないことは子供にとって、特に5歳以下の子供にとっては大問題。古い観念に縛られていたり体力的に問題がある祖父母からでは満足な愛情や世話を得られない。逆に甘やかしすぎる祖父母もいる」と指摘する。

また、中国人民大学の社会学教授・周曉正(ジョウ・シャオジョン)氏は「農民工(出稼ぎ農民)に対する差別視政策が格差社会を形成してしまった。彼らに選択肢は無く、出稼ぎして家族を養うお金を稼がざるを得ない。しかし、子供たちにとっては、将来に対しほとんど希望が見えない」と分析する。

こうした状況は短期的には解消しがたいものの、一部の地方政府は解決に向けて取り組み始めている。中国社会科学院の劉正秋(リウ・ジョンチウ)氏によると、広東省や浙江省、江蘇省などでは、農民工の子供を対象にした学校や幼稚園の建設が始まっており、都市部へ一家そろって来ることを奨励しているという。(翻訳・編集/HA)

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