中国の工場が海外の安い労働力に着目=次の世界の工場はどこか―英紙

Record China    2011年11月15日(火) 6時16分

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8日、英紙フィナンシャル・タイムズに「中国の工場が海外の安い労働力に着目」と題した記事が掲載された。必要条件を考慮すると移転は簡単ではない。中国に匹敵する条件がそろった途上国はどこか。写真は安徽省のアパレル工場。

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2011年11月8日、英紙フィナンシャル・タイムズに「中国の工場が海外の安い労働力に着目」と題した記事が掲載された。12日、環球時報が伝えた。

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今年秋、香港のある靴会社の梁社長は初めてバングラデシュのダッカとエチオピアのアディスアベバを訪れた。現在、中国広東省東莞市にある工場の移転先を探しているのだ。探索の範囲は広げたものの満足できる結果は得られていない。工場移転の必要性は日増しに明確になっている。コスト上昇と人民元高の圧力で、この東莞市の工場では従業員を3年間で8000人から3000人にまで減らした。バングラデシュの人件費は中国の20%から30%で、しかも週48時間労働が許されている。中国では法律で40時間と定められている。

非常に有利な話だが、梁社長はあまり楽観的でない。バングラデシュは交通集中による渋滞がひどく、電力供給も不安定で、工場内に発電機を設置する必要がある。物流の問題も効率に大きく影響する。ダッカの後、訪れたアディスアベバでは、人件費はダッカよりも安いが、インフラを整えるのが難しい。生産基地を中国からどこへ移すべきか。ベトナムなどを選んで移転する工場は多いが、材料の供給網、作業員の効率、文化の違う作業員の管理などの問題があり、最終的に中国国内に残ることにしたという。

北京に拠点を置く経済研究機関ドラゴノミクス(Dragonomics)によれば、紡績、アパレル、玩具などの労働密集型産業が東南アジアに次々移転していると報道されているが、中国の製造業は10〜20%の値上げにとどまっている。これはすでに一部値決め権を得たことを意味している。クレディ・スイスのエコノミスト・董涛(ドン・タオ)氏によれば、原因は単純で、その他のどの発展途上国も中国の効率には半分も及ばないためだという。中国は、労働力、生産性、港湾・道路などのインフラなどのさまざまな要素を総合すると、他に換える場所は見つからない。中国が発展によりこうした長所を放棄すれば、次の「中国」が出現する可能性はある。(翻訳・編集/渡邊英子)

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