模造品が半数を占める都市も、中国洋酒事情―上海市

Record China    2011年10月27日(木) 7時43分

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25日、上海で模造洋酒事案の摘発が増えている。一部の都市で流通している模造酒は50%にも及ぶという。資料写真。

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2011年10月26日、上海市警察はこのほど、模造洋酒事案を摘発した。京華時報が伝えた。

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上海市嘉定区の王富貴(ワン・フーグイ)は13種類のブランド洋酒の模造品製造の罪で逮捕された。供述によると、模造酒の原料は安徽省から1トンあたり8000元(約9万6000円)で購入した。空き瓶はカラオケ店や空き瓶回収業者から、1本あたり10〜50元(約120円〜600円)で仕入れ、ラベルやふたは広東省から1〜2元(約12円から24円)で入手した。原料購入後、ブランドによって水色を調整する。まずバケツで調合してから、ポンプを使って瓶詰めをしていたという。ふたをするときは、シーバスリーガル、ロイヤルサルートなどの場合、ゴム製のハンマーで打ちつけた。そしてラベルを貼って完成だ。ほとんどがネット経由での販売で、1日10箱前後売れていたという。

洋酒ほど販売場所によって価格差のあるものもない。シーバスリーガル(12年もの)をスーパーマーケットで購入するなら220元(約2640円)程度、しかしこれが飲食店に並ぶ時には580〜800元(約6240〜9600円)に跳ね上がる。模造酒は健康を害する。大量の香料や色素が含まれているからだ。洋酒の正規代理店は模造品が出回ることを防止する目的で空瓶を回収しているが、回収率は80%前後だという。例えば、高級ワインのシャトー・ラフィット・ロートシルトを検索すると、空瓶を回収している会社が少なくない。安い酒を詰めなおして販売するというわけだ。市場に出回っている模造洋酒はこうした小商い以外に、並行輸入と密輸品がある。ほとんどの消費者は味では真贋が見極められないという。

最近、こうした模造酒の事案が頻発している。上海流通経済研究所が行った市場調査によれば、一部の都市で流通している模造酒は商品全体の50%にも及ぶ。全国の酒類販売資格が統一されていないことや飲食店の洋酒販売管理に空白があることが原因と思われる。中国酒類流通協会では、長期的に見て「模造酒の問題には、立法による対処が必要である」との見解を発表している。(翻訳・編集/渡邊英子)

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