中国サッカーの不振は小学生にまで!ロシアチームに2度の惨敗=学童の体力低下が深刻―中国

Record China    2011年10月27日(木) 12時14分

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26日、中国紙によれば、中国とロシアが対戦した少年サッカーの友好試合で、中国が2試合とも惨敗したことが大反響を呼んでいる。過保護な教育で体力低下が嘆かれる子供たちを取り巻く現状とは。写真は25日、2度目の惨敗を喫した北京の小学校とロシアチームの試合。

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2011年10月26日、中国・揚子晩報によれば、中国とロシアが対戦した少年サッカーの友好試合で、中国が2試合とも惨敗したことが大きな反響を呼んでいる。まずは数日前、北京地壇小学校のサッカーチームが0対15でロシア少年チームに敗北したニュースが、中国版ツイッターで大きな反響を呼んだ。これを挽回しようと、北京の小学校でトップチームとされる南湖東園小学校が同じロシアチームとの“リベンジ”に挑むも、3対7でまたも負けてしまった。

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中国側は年齢も身長も相手チームより優位だったが、技術や体力面で負けており、20分も走ると息切れしていたという体力のなさが暴露された。これが、中国版ツイッターで大きな反響を呼んだ。前中国代表で2002年のW杯にも出場経験があり、“アジア屈指のフォワード”と呼ばれた●海東(ハオ・ハイドン、●は赤におおざと)選手の息子もこのトップチームに参加していた。彼も中国版ツイッターで「子供たちは中国サッカーの将来を担っている。子供たちが悪いのではない、我々大人がどうすればよいのかだ。罵りや愚痴ばかりでなく、我々が何をしてきたのかを省みよう」との文面を投稿。いまどきの中国の子供は肥満児かメガネっ子ばかり。甘やかされて自立心もなく、親孝行を知らず、求められるのは学業の成績ばかり。健康な肉体と人格が育っていないと、苦言を呈した。

中国の教育部と体育総局は2009年、学校内サッカーチームリーグを設立した。南京市はモデル都市の1つ。小学校30校、中学校16校がリーグに参加している。だが、実際に長期的な活動を続けているのは一部だ。才能があり、家族の応援も得られる子供を強化選手として育成しているところもある。だが、高学年に入ると家族の協力はなかなか得られず、卒業まで続けるのは全体の10%しかいないという。南京市でも経費や越境特待生の優遇制度、学校間交流などで支援しているが、制度上の保障は足りず、継続は難しいという声も聞かれる。 一度の試合には数千元がかかり、学校と父兄で折半するが、学校には特別な手当てはない。

父兄で子供の健康を願わないものはいないが、けがも心配だ。過保護が子供たちのスポーツ参加の障碍になっている。特にサッカーのような激しい種目は学校も二の足を踏む。父兄は安全を第一に考え、子供の健康を運動よりも食で補おうとする人が多い。万一、スポーツで傷害事故が起これば父兄は学校に責任を追及する。高学年になれば、放課後の宿題だけでも夜10時過ぎまでかかるというのに、運動は無理だというのが現実だ。だが、今回の小学生サッカーチームの惨敗騒動が問いかけた小学生の体力低下問題は深刻だ。(翻訳・編集/渡邊英子)

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