中国は日本とドイツの失敗から学べ、台頭の過程に必要なのは「思想の成熟」―SP華字紙

Record China    2011年10月7日(金) 7時3分

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5日、シンガポール華字紙・聯合早報は香港フェニックステレビの論説員、邱震海氏の寄稿「台頭期の中国は日本・ドイツの教訓を生かすべきだ」を掲載した。写真は9月、国旗を掲げながら愛国歌を歌う中国人。

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2011年10月5日、シンガポール華字紙・聯合早報は香港フェニックステレビの論説員、邱震海(チウ・ジェンハイ)氏の寄稿「台頭期の中国は日本・ドイツの教訓を生かすべきだ」を掲載した。以下はその内容。

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数百年もの苦しみを経て、中華民族に再び「繁栄」が訪れた。それでも心の奥深くに刻まれたみじめな思いを消し去ることができず、今よりもっと強くなることをひたすら求めてしまう。だが、軍事力を増強させた後、どうしたいのか?それに見合うだけの成熟した思想は持ち合わせているのだろうか?

実は、こうした思想は100年前の日本とドイツにも存在した。ドイツでは当時、英仏のように「人は生まれながらにしてみな平等」「自由、博愛」といった思想が定着していなかった。もし、ヒトラーが英仏に生まれていたら、恐らく誰も相手にしなかっただろう。

明治維新を進めていた日本でも国家主義が幅を利かせていた。日清戦争でかつての先生である中国に勝利した時、福沢諭吉氏はうれしさに熱い涙を流しながら、「文明が野蛮に勝った!」と叫んだのだそうだ。福沢氏は初めこそ文明開化や自由を掲げていたが、最後は徹底した帝国主義者へと変貌した。

中華民族はもともと平和を愛する真面目な民族だ。だが、せっかく数百年ぶりの繁栄が訪れたのに、何やら周辺がどんどん穏やかではなくなっていく。思想の啓蒙と精神の洗礼をいまだに受けたことがない中国人は、この動揺をどう抑えればよいのかわからない。だが、ただ軍事力を強めようと躍起になっているだけでは、中国の未来は不確かなままだ。

しかも、このままではさらに極端な思想が生まれる可能性が高い。その時、中国人にまだ近代文明的な思想が根付いていなければ、どうなってしまうのか。かなり心配である。(翻訳・編集/NN)

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