「無責任政治」が日本を衰退させている、その元凶は「派閥政治」―中国紙

Record China    2011年8月30日(火) 16時16分

拡大

29日、中国社会科学院政治学所の房寧所長の寄稿記事「『無責任政治』が日本の足手まといになっている」が中国紙に掲載された。写真は国会議事堂。

(1 / 4 枚)

2011年8月29日、中国紙・環球時報は中国社会科学院政治学所の房寧(ファン・ニン)所長の寄稿記事「『無責任政治』が日本の足手まといになっている」を掲載した。以下はその内容。

その他の写真

日本の首相がまた代わった。近年、日本経済や社会の疲弊が深まるにつれ、首相が走馬灯のように代わる日本の政治が国内外から揶揄されることが多くなってきた。東アジア政治を研究している我々にとっても不安定な日本の政治は重要な研究テーマとなっている。

その元凶は「派閥政治」だ。西側の政治体制の下、政治家が利益集団の代表という現象はよく見られるが、日本の派閥政治は群を抜いている。日本の議員はほとんどが安定した「政治基盤」を持っており、一方の政治勢力がもう一方の勢力を抑え込むという現象が古くからまかり通って来た。

自民党政権が長く続いた時代、政治的な利益を得るための特殊な集団が形成された。そこに属する議員はその集団の利益のために働く。首相も大臣も自民党の派閥間で政治的な取引や調整が行われた結果にすぎない。密室で生まれる首相や大臣が、二党制の国の勝者のような勢いや能力がなくても何ら不思議ではないのだ。

こうした派閥政治が日本の政治を衰退させていった。日本のことを良く知らない人たちは「それでも社会は安定しているではないか」と言うが、全く分かっていない。国際社会で噴出している不満や嘲笑は言うまでもないが、実はこの政治に早くから頭を痛めてきたのが、元自民党の「影の将軍」、現民主党の実力者、小沢一郎氏である。

小沢氏は20年前から日本の「無責任政治」を変えようと大声で呼び掛けてきた。著書「日本改造計画」では「日本の政治は戦後、一貫して多数決の原理を無視してきた。こうして無責任政治が生まれた」と指摘している。だが、小沢氏は派閥政治を改造できなかったばかりか、満身創痍となってしまった。唯一、自民党政権を倒すことには成功したが、自らは新しい政党で最大派閥のリーダーに収まっている。

さらに残念なのは小沢氏が指摘した「無責任政治」が今でも日本をどんどん衰弱させていること。派閥の利益優先で、議員たちは各派閥の「ボス」の言いなり。首相が長くその座にいられるかどうかも業績ではなく、「調整能力」にかかっている。政治家が密室で策をめぐらし、甘い汁に酔いしれている間に日本の債務残高は国内総生産(GDP)比200%を超えた。震災と原発事故で日本経済は再び衰退の危機に直面し、国債は格下げされた。

日本は世界の「模範生」から、欧米メディアの笑い物と化した。彼らは最近、自国の政治家を皮肉る時、「日本人になってしまうぞ!」と茶化しているようだ。(翻訳・編集/NN)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携