世界を救った08年金融危機当時の景気刺激策、中国に再び期待するのは無理―海外メディア

Record China    2011年8月9日(火) 6時10分

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7日、海外メディアは、中国に08年の金融危機の時と同じような市場救済を望むのは難しいと指摘した。写真は江蘇省海洋鉄道の建設現場。

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2011年8月7日、海外メディアは、世界第2の経済体となり、巨額の外貨準備高を誇る中国に対し、海外諸国は08年の金融危機の時と同じように市場救済の手を差し伸べて欲しいと期待しているが、現在の中国にそれを望むのは難しいと指摘した。鳳凰網財経が伝えた。

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英紙デイリー・テレグラフは、中国が自発的に市場救出に乗り出す可能性は低いと指摘する。その理由は「中国政府が国内問題の処理に専念することを望んでいるから」だという。記事は「その他の経済体とのかかわりにおいて、世界の情勢が中国の演ずる役割を制限している」とし、その例として「中国は米ドル資産の所有高を減らしたいと望んでいるが、ユーロの管理体制は中国を失望させ、中国の外貨準備においてユーロが米ドルに変わる役割を果たせていない。中国はユーロ債を購入すると何度も表明しているが、欧州への投資はアフリカやラテンアメリカ、オーストラリアなどと比べて多くない」と解説する。

さらに、中国が国際金融制度の改革を望んでいることは明らかだが、どのような改革を望んでいるかは未知数だとし、「中国は国際貿易において人民元の使用を推進しているが、現在のように巨額の貿易黒字を生む一方で、為替レートのコントロールを続けるのであれば、米ドルの所有高は増えざるを得ない」と評している。

また、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「08年の金融危機の際、中国は4兆元の景気刺激策を実施し、国内経済の成長を維持しただけでなく、世界経済の安定にも大きく貢献した。しかしその結果、インフレや不動産バブル、債務額の積み上がりなど、国内に大きな問題をもたらした。こうしたことが、前回と同様の政策に対する中国の実施能力を制限するだろう」と予測する。

さらに、中国が推進している内需拡大はまだ初期段階にあり、金融危機後のGDPに占める海外投資の割合は増加こそすれ減少していないと指摘。欧米経済が再び落ち込めば、内需では外資の減少分をカバーできないと分析している。(翻訳・編集/HA)

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