草原の砂漠化が深刻、10年以内に中国第4の黄砂発生源になる可能性も―甘粛省

Record China    2011年6月4日(土) 7時33分

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1日、甘粛省甘南地区で天然草原や湿地の退化が進んでいる。現在の状況が続けば、10年以内に中国第4の黄砂発生源となる可能性があるという。

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2011年6月1日、甘粛省野生動植物管理局によると、同省甘南地区で天然草原や湿地の退化が進んでいる。草原の90%に退化現象が見られ、1985年に4077カ所あった湖沼は1800カ所にまで減少している。現在の状況が続けば、同地区は10年以内に中国第4の黄砂発生源となる可能性があるという。2日付で中国新聞社が伝えた。

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甘南地区は長江と黄河の上流水源域に位置し、86万ヘクタールの優良牧草地を擁するマチュ(瑪曲)草原を含む「黄河の蓄水池」と称される地域。近年、気候変動や住民の生活、開発などが原因で荒廃化が進んでいる。草原の90%以上で退化現象が見られ、過去30年間で4万300ヘクタールが深刻な影響を受けている。

同局がまとめた「甘粛省湿原資源調査報告」によると、草原の退化現象は牧草の繁殖能力の低下によって草原の面積や密度を大幅に減少させるだけでなく、家畜が食べるのに適さない草本や毒草が増加したり、草原が所々で消滅する“斑化現象”を引き起こす。さらに、害虫や野ねずみの被害も誘発している。

甘粛省気象局のデータによると、甘南地区で砂漠化が進んでいる草原は約5万3000ヘクタールに及び、砂漠化する面積は毎年平均300ヘクタールの割合で増加している。砂漠化が進んだ36カ所の草原は220kmに及ぶ流動砂漠地帯を形成しており、毎年3.9%の速度で広がっている。(翻訳・編集/HA)

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