人類は2度の原発事故から教訓を得なければならない―マカオ紙

Record China    2011年4月28日(木) 11時47分

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27日、マカオ紙は「核エネルギーは諸刃の剣」と論じた社説を掲載した。写真は放射能汚染に関する知識を教えるiPhoneアプリ。

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2011年4月27日、マカオ紙「澳門日報」は「核エネルギーは諸刃の剣」と論じた社説を掲載した。中国新聞網が伝えた。以下はその内容。

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25年前の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故は全世界、特に欧州を核危機の暗闇へと陥れ、少し前に福島で起きた原発事故も世界中の人々を不安にさせた。だが、福島の放射能漏れ事故は25年前と違い、国際社会は原発の安全を守るための重点を技術面だけに置くのではなく、政策面にも目を光らせなければならないという啓示を与えた。

1986年4月26日、チェルノブイリで人類史上最悪の放射能漏れ事故が発生し、10万人が死亡、27万人がガンになるという大惨事となった。これを機に世界中で原発の必要性を問う論議が起き、それは今もなお続いている。事故後、国際社会は原発に対する意識を高め、「原子力事故の早期通報に関する条約」(1986年)、「原子力の安全に関する条約」(1994年)など多くの条約が締結された。

原発は発電時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出せず、発電コストが安いなどの利点がある一方、ほんのわずかなミスで世界中を大惨事に巻き込む威力も持っている。原発の発展と安全のバランスをどう取っていくのか、チェルノブイリの事故が人類に警告を与えてくれた。

今回の福島の事故は多くの被災者や専門家が「天災ではなく人災だ」と怒りを露わにしている。事故の影響は福島だけでなく日本全体にも及んだばかりでなく、放射性物質が大気や海流に乗って世界各地に拡散していった。核エネルギーは諸刃の剣だ。人類の発展にはなくてはならない存在だが、それを制御してリスクを抑える必要がある。

チェルノブイリから福島まで、この地球で四半世紀の間に2度も深刻な原発事故が起き、人類は多大な代償を払った。今回の福島の事故を核エネルギー発展の転換点とするべきだ。国際社会が原発の安全性を改めて見直し、核エネルギーを平和に利用していくことを願う。(翻訳・編集/NN)

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