<中国人が見た日本>震災時の日本人の行動は社会の教育の結果、中国人は反省も

Record China    2011年3月14日(月) 12時42分

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12日、中国の著名な女性ジャーナリスト、閭丘露薇氏のブログ記事「私たちは災害によって進歩を学ぶ」が、中国のブログサイトに掲載された。写真は10日に地震が起きた雲南省の被災地。

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2011年3月12日、中国の著名な女性ジャーナリスト、閭丘露薇(リューチウルーウェイ)氏のブログ記事「私たちは災害によって進歩を学ぶ」が、中国のブログサイト・新浪博客に掲載された。以下はその内容。

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日本の震災後、多くの人々がインターネット上で日本国民の行動に感嘆したのを見た。中国人にとって最も感慨深かったのは、日本国民の秩序ある行動ではないだろうか。災害発生時の冷静な行動は一朝一夕に養われたものではなく、社会が長い時間をかけて教育した結果だ。学校が避難場所として使われたり、政府庁舎が市民の休憩場所に開放されたり、公共交通機関が避難する人々に協力したりする現象は、言ってしまえば都市の管理レベルという話に行き着く。

都市管理は政府の責任にちがいないが、それなら末端の民衆への教育は誰の責任なのか。日本では、学校は政府が指定し統一した教材を使わない。それによって、自己責任意識が養われる。中国では、政府がすべての国民の教育を取り仕切っている。政府が、おのれが全能でないということに気づくならば、民間を含む社会全体と分担しようとするはずではないだろうか。

四川地震で私たちは民衆の力を垣間見た。しかし残念なことに、この力はすぐに沈んでしまった。民衆の善意と熱意は、続く天災のなかで、少しずつ削がれてしまった。政府ルートの義捐金の用途にさえ、疑いの声が発せられた。なぜこうなるのだろう。

民衆の進歩しようとする能力は強いのだ。彼らに締め付けられない環境を与えればいいだけだ。日本の地震が発生した直後、確かにインターネット上では心ない言葉が飛び交った。しかしすぐその声は善良な人々の声にかき消されていった。インターネット上で働いたそんな自己矯正は、心の狭い一部の人々に反省を促したことだろう。これも、民衆の力なのだ。

●閭丘露薇(リューチウルーウェイ)

中国の女性ジャーナリスト。上海出身。香港フェニックステレビ(鳳凰衛視)の著名な記者で、03年のイラク戦争でバグダッドを取材した唯一の中国人女性記者として一躍名を馳せた。「戦場のバラ」と呼ばれ、中国全土で高い人気を誇る。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。

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