<レコチャ広場>中国GDP、日本に勝ったのは「量」だけ、「質」では完敗―中国

Record China    2011年2月19日(土) 6時47分

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14日、中国の経済誌「財経」の解説員、易鵬氏による「中国GDPが日本を抜く、喜びの中に悲しみも」と題した記事が中国のブログサイトに掲載された。写真は10年8月、山西省の建設現場で働く出稼ぎ農民。

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2011年2月14日、中国の経済誌「財経」の解説員、易鵬(イー・ポン)氏による「中国GDPが日本を抜く、喜びの中に悲しみも」と題した記事が中国のブログサイト・新浪博客に掲載された。以下はその内容。

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2月14日のバレンタインデー。この日の日本はロマンチックなことばかりではなかった。内閣府が発表した10年の名目GDP(国内総生産)の額が中国より4044億ドル少ないことが明らかになったのだ。これで米国に次ぐ世界第2位の経済大国は中国となり、1968年から42年間2位の座を守って来た日本は3位転落が確定した。

中国にとっては歴史の節目となる大事件だが、世界第2位の重みを前に改めて身を引き締めるべきだろう。その国の真の実力はGDPだけでは測れない。1人当たりGDPや科学技術イノベーション、社会の管理水準、資源消費、環境保護、国家イメージなどさまざまな指標が存在する。中国はGDPで日本を抜いただけで、喜んでばかりもいられない。

まず、中国の1人当たりGDPは国際通貨基金(IMF)の統計によると、09年は3566ドルで世界99位。一方の日本は3万9573ドルの16位で中国の10倍を超えている。世界の平均は8000ドルだが、中国はその半分にも達していない。さらに考えなければならないのは、中国には「データの信ぴょう性」という根深い問題も存在するということだ。

中国が抱える大きな問題は、▽都市と農村の所得格差▽業種間の収入格差▽貧富の差▽東部と西部の発展格差―の4点だろう。都市と農村の所得格差は13:1にまで拡大し、業種間の収入格差は今年第1四半期の時点で約11倍。ジニ係数(所得格差の指標)は社会の安定を脅かす警戒線を超えている。東部と西部の1人当たりGDPの差は約2倍だ。

科学技術イノベーションでも、中国は日本より20〜30年遅れている。単位GDP当たりのエネルギー消費量も日本の10倍前後だ。要するに中国のGDPは資源消費と環境汚染を土台にして成り立っているといえる。このままの構造で成長を続ければ膨大な量の二酸化炭素(CO2)を排出し、世界に「無責任な国」というイメージを植え付けてしまうだろう。

中国は日本に「量」で勝っただけで、「質」ではまだ遠く及ばないことを自覚すべきだ。日本との差を直視しながら質の良い経済発展を続けることが、環境保護との両立という難問を解決する最良の手段といえるだろう。(翻訳・編集/NN)

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