<レコチャ広場>もしも中国の宅配便配達員が米国に移住したら

Record China    2010年12月19日(日) 13時52分

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16日、韓国人ブロガー、金宰賢氏による記事「もしも中国人配達員が米国に移民したら」が中国のブログサイトに掲載された。写真は中国の宅配会社。

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2010年12月16日、韓国人ブロガー、金宰賢氏による記事「もしも中国人配達員が米国に移民したら」が中国のブログサイト・鳳凰博報に掲載された。金氏は2003年から中国で働いており、現在は上海交通大学の博士課程に在籍している。以下はその内容。

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宅配便を受け取るたび、バイクに山と積まれた荷物を運ぶ中国の配達員の頑張りに感心する。だが、これほどの荷物をさばく能力がありながら、その月収はわずか2000元(約2万5000円)前後だという。これは韓国の5分の1、米国の10分の1程度に過ぎない。

多くの人は貧困国が貧しい原因は低所得層にあると思っている。無知で怠惰で自主性がないから低所得なのだ、と。彼らがドイツ人のように真面目に働き米国人のようにアイデア豊富だったら国はもっと良い状態だった、1人あたりの国内総生産(GDP)を下げているのも低所得層だ、と思われているに違いない。

だが、実際は貧困国が貧しい原因は金持ちにある。貧困国の低所得層は富裕国の低所得層と比べ、能力的に劣っているわけではない。むしろ無能なのは金持ちのほうだ。貧困国の金持ちは富裕国の金持ちより無能だからこそ、いつまでも国が貧しいままなのである。

では、富裕国の金持ちはずば抜けて頭が良く、勤勉なのだろうか?決してそうとも言い切れない。むしろ国の制度や体制が大きく左右していると言って良い。富裕国の金持ちは貧困国の同業者より数十倍も数百倍も生産力が高いのは、彼らが良い教育を受けたからではなく、能力を生かせる制度やインフラが整っているからなのである。それは富裕国が数世紀にわたり作り上げてきたものだ。

中国のエリート層が次々と海外に移住していくのも、制度に対する不満があってのことだろう。だからといって米国やカナダに移住してもすぐに能力が生かせる仕事に就けるわけではない。最初は皿洗いなどの肉体労働から始まるのがほとんどだ。だが、これが中国の宅配便配達員だったら?言葉の問題さえクリアすれば彼らは即戦力として歓迎されるだろう。そして、中国より格段に良い生活を手に入れることができる。

だが、皮肉なことに海外に出て行くのはエリート層ばかり。「寧ろ鶏口となるも牛後となるなかれ」(大きな集団の後にいるより、小さな集団の先頭にいて活躍する方が良い)というではないか。エリートたちこそ中国にとどまり、中国とともに成長した方が良い。その方が次の世代により良い環境を残してあげられるのではないだろうか。(翻訳・編集/NN)

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