重金属による土壌汚染が深刻、浄化技術の確立が急がれる―中国

Record China    2010年10月23日(土) 13時11分

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21日、中国各地で重金属による土壌汚染が深刻さを増している。様々な方法でその除去が試みられているが、いまだに効果的な浄化技術は確立されていないという。写真は有毒な化学品を不法投機する浙江省の製薬会社。

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2010年10月21日、中国各地で重金属による土壌汚染が深刻さを増している。様々な方法でその除去が試みられているが、いまだに効果的な浄化技術は確立されていないという。南都週刊が伝えた。

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陝西省宝鶏市鳳翔県は鉛汚染、湖南省瀏陽市はカドミウム汚染、山東省臨沂市はヒ素汚染―。重金属に汚染された土壌は人間の神経系に影響を及ぼす。だが、華南農業大学の陳日遠(チェン・リーユエン)氏によると、中国各地の土壌が重金属に汚染されていることは争う余地のない事実だが、それを正確に把握したデータはいまだにない。

実は中国各地で重金属による汚染事件が爆発的に発生する前の2005年、国家環境保護部、国土資源部などが共同で、中国の歴史上初となる大規模な土壌調査を実施している。だが、5年経った今でもその結果は発表されておらず、「水や大気の汚染より浄化は困難」との見解が示されただけだ。調査方法も専門的ではなくその信憑性にも疑問が上がっている。

現在はモエジマシダによる土壌浄化プロジェクトが進められている最中だ。今年10月には国が2450万元(約2億9000万円)を投入し、広西チワン族自治区、雲南省、湖南省、江西省などで計1000ムー(67ha)〜2000ムーの農地を浄化した。だが、1ムーあたりのコストが2000〜5000元(約2万4000〜6万1000円)かかることから、プロジェクトの成否は政府の支援に頼るしかない。

重金属を土壌から除去するための様々な方法が試される中、汚染状況の改善に期待が寄せられているが、陳氏は「現状は決して楽観視できない。中国ではいまだに経済的かつ効果的な大規模農地に見合う科学的な方法が確立されていないからだ」と厳しい見方を示している。(翻訳・編集/NN)

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