<レコチャ広場>北朝鮮「金王朝」の政治ゲームはいつまで続けられるのか?

Record China    2010年10月1日(金) 12時58分

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29日、金正日総書記の三男、ジョンウン氏への「世襲」体制固めが本格化した北朝鮮について、中国人ブロガーが「その政治ゲームはいつまで続けられるのか」と冷ややかな見方を示している。写真は中国吉林省にある故金日成主席の母校、毓文中学。

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2010年9月29日、金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男、ジョンウン氏への「世襲」体制固めが本格化した北朝鮮について、中国人ブロガー、李開盛(リー・カイション)氏は「その政治ゲームはいつまで続けられるのか」と冷ややかな見方をしている。ブログサイト・鳳凰博報で発表された。以下はその内容。

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朝鮮労働党代表者会がようやく28日に開かれ、三男のジョンウン氏が党中央軍事委員会副委員長に選出された。これに先立ち、同氏には朝鮮人民軍「大将」の称号も与えられている。これで権力継承路線は明らかになった。「金王朝」が3代世襲に向けての体制固めに乗り出したのである。

ところがおかしなことに、この「未来の指導者」の顔を誰も知らない。彼を選出したとされる代表者会の出席者でさえ、本人に会ったことはないのではないか。これほど神秘のベールに包まれた人物が「選挙」で事実上のナンバー2の座を得るとは。これが「金王朝」の政治ゲームだ。選挙は単なる形式で、真の目的は「高揚した雰囲気」と「神秘的なイメージ」。国民全体に新しい指導者に対して畏敬の念を抱かせることが狙いなのだ。

30歳にも満たないジョンウン氏がいきなり登場しても万民の支持は得られない。「党の舌」である労働新聞があらん限りの言葉で神聖化し、国民の中に畏敬の念が根付くのを待ってからようやく同氏にスポットライトを当てるという演出だ。その頃には国民は神の降臨だとありがたがり、命がけの忠誠を誓うだろう。

これは政治ゲームにおける金総書記お得意の技だが、ジョンウン氏は上手く使いこなせるだろうか?金総書記が父親から権力を継承した当時、北朝鮮は今とは比べ物にならないほどの勢力を保っていた。だからこそ、順調に権力が継承されたのである。だが、今の困窮した状況では同じようにはいかない。金総書記に万一のことがあれば、ジョンウン氏の地位も安泰とはいかなくなるだろう。

現代の文明社会で世襲などもはや時代遅れ。「金王朝」が改革開放に踏み切らないのも、一旦壁を取り払ってしまえば自分たちの「洗脳」が通じなくなるのを恐れているからだ。だが、このままでは国の経済は停滞したまま。ここが、この王朝が抱える矛盾と苦悩なのである。

「金王朝」の未来を決めるのは北朝鮮の国民だ。彼らがこのまま独裁を続ければ国の情勢をますます悪化させ、国民の目を覚ますことになる。ごまかしがいつまでも通用するわけがない。1つの世代をごまかし切っただけで「奇跡」、2つの世代は「奇跡中の奇跡」だ。続くジョンウン氏が「奇跡中の奇跡中の奇跡」を起こす確率は、わずか100分の1だといえるだろう。(翻訳・編集/NN)

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