<在日中国人のブログ>日本人の「母国語の習熟度」はなぜ他の民族より高いのか?

Record China    2010年9月8日(水) 12時44分

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3日、孔子の第75代直系子孫で日中関係評論家の孔健氏は、「日本人が母国語の文字に触れる機会は他のどの民族よりも多い」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。写真は05年、天津で開催された日本文化展。

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2010年9月3日、孔子の第75代直系子孫で日中関係評論家の孔健(こう・けん)氏は、「日本人が母国語の文字に触れる機会は他のどの民族よりも多い」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。以下はその概略。

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日本人が日本語を話せるのは当たり前だし、中国人が中国語を話せるのも当たり前だ。多くの人は、母国語の習得は簡単なことで、国によって国民の「母国語の習熟度」に違いがあるなどとは思っていない。だが、例えば中国人を例にとると、中国語を上手に話せなかったり間違いだらけだったりする人が少なくない。試しにどこかの会議で立派な学歴を持ったエリート気取りの人たちの演説を聞いてみて欲しい。そうすれば、中国人の「母国語の習熟度」が恐らく他のどの民族よりも低いことが分かるだろう。

地理的に孤立してきた民族の母国語に対する愛着は深い。例えばパリの三越で日本語を話す人と遭遇した日本人の喜びようと、中国人と遭遇した中国人の冷やかさを比べれば、2つの民族の違いは歴然だ。中国は四方を異民族に囲まれ、国内にも漢族、満州族、モンゴル族、回族、チベット族といった具合に複数の民族が混在する。そのため、「同胞」に対する感覚が曖昧だ。一方、日本民族はほぼ全員が同じ言葉を話し、同じ文化を持ち、同じ生活感覚を持つ。

日本の武士は切腹前に「辞世の句」を詠んだ。この世との決別に際し、自分の気持ちや考えを的確に表現するのは簡単ではない。幼い頃から慣れ親しんで来たからこそ出来るものだろう。和歌や俳句は外国人から見れば難解なものだが、日本では主婦がサークルで気軽に詠んでいる。それに日本は雑誌も多く、そこら中に活字があふれている。日本人は日ごろから母国語の文字に接する機会が多いため、習熟度も高いし、流行語にも鋭く反応するのだろう。

では、なぜ国によって母国語の習熟度に差が出るのか。それは教育レベルの違いではない。その国の歴史と地理が深く関わっているのだ。日本は四方を海に囲まれた島国。長い間孤立し、他国との交流もほとんどなかった。日本語は言語学上、「孤立した言語」に分類される。言い換えれば、日本語の民族というのは地球上で相当孤立した民族とも言えるだろう。(翻訳・編集/NN)

●孔健(こう・けん)

孔子の直系第75代目の子孫で、孔子研究家、日中関係評論家。山東大学日本語学科を卒業、1985年に来日。96年、チャイニーズドラゴン新聞を創刊。NPO法人日中経済貿易促進協会理事長などさまざまな日中関連の機関で代表を務める。「日本人は永遠に中国人を理解できない」「日本との戦争は避けられない」など著書多数。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。

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