南シナ海のパワーゲーム=中国の「覇権」外交に巻き返し見せる米国―英紙

Record China    2010年8月16日(月) 7時33分

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9日、英紙フィナンシャルタイムズは記事「南シナ海のパワーゲーム」を掲載した。先月のヒラリー米国務長官の発言は、アジア諸国の暗闘を一気に表面化させた。写真は今年8月、南シナ海における人民解放軍海軍の演習。

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2010年8月9日、英紙フィナンシャルタイムズは記事「南シナ海のパワーゲーム」を掲載した。13日、環球時報が伝えた。以下はその抄訳。

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近代化に邁進する中国では、今、自信に満ちた新たな国家アイデンティティーが形成されつつある。しかしそれは中国に限った動きではない。インド、韓国、オーストラリアも新たな遠洋海軍の整備を進めている。二次大戦後に確立した米国主導の地域構造の時代は過ぎ去りつつあり、今や各勢力の均衡という、何か不安感を抱かせるような時代に突入している。

地域内の暗闘を表面化させたのは、7月に開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)閣僚会議でのヒラリー・クリントン米国務長官の「中国など各国が領有権を主張する南シナ海の島しょ群を巡る協議で、米国は仲介役を務める用意がある」という発言だった。同発言はブッシュ政権時に交代した米国のアジア外国の復活を宣言するものであり、またアジアの地域外交において米国は調停者として振る舞うことを宣言するものだった。

アジア諸国を取り込もうとする中国の外交だが、昨年から暗雲が見え始めた。とりわけ南シナ海の権益をめぐって、アジア諸国の多くは不安感を募らせている。巨額の債務と赤字に苦しむ米国と裏腹に、中国は今後10年、いや20年にわたって8%以上の高成長を維持することは容易だと見られており、その意味では優位に立っている。しかし中国が覇権国としての顔を見せれば、アジアの隣国はこぞって米国になびくことになるだろう。

こうした構造は今後数十年にわたり中国が直面するアジア外交の難題だと言えるだろう。アジア諸国は中国経済への依存度を高めれば高めるほど、中国の力に対して不安感を覚える。その結果は何をもたらすのか。今は中国政府の動きを見る番だ。(翻訳・編集/KT)

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