銅山の汚水が河川に流出、魚が大量死=人体への影響も懸念―福建省龍岩市

Record China    2010年7月14日(水) 13時4分

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2010年7月12日、中国最大の黄金生産企業・紫金鉱業は同社所有の同鉱山で起きた汚染流出事故について正式に発表した。汚染事故の発覚から発表までに9日もかかったことなど不可解な点が多い。写真は3日、龍岩市にある紫金鉱業所有の鉱山。

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2010年7月12日、中国最大の黄金生産企業・紫金鉱業は同社所有の銅鉱山で起きた汚染流出事故について正式に発表した。汚染事故の発覚から発表までに9日もかかったことなど不可解な点が多い。13日、南方週末が伝えた。以下はその抄訳。

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12 日午前、紫金鉱業株は売買停止となった。同社は中国最大の黄金生産企業にして、世界500強企業にもランクされている大企業。午後、同社は記者会見を開き、福建省龍岩市で起きた汚染事件について公式に発表した。福建省環境保護庁のサイトも事故に関する報告を掲載している。

環境保護庁のサイトによると、3日午前、紫金鉱業集団株式有限公司所有の銅鉱山にある汚水をためた池の逆浸透膜が破損。漏れ出した水が付近の川とダム湖を汚染し、魚の大量死を招く事故になったという。新華網の報道によると、死んだ魚の量は約190キロに達すると見られる。第一財経日報の取材に答えた紫金鉱業の劉栄春副総裁は、大雨という自然災害が原因であり、事故は予見不可能だったと弁明している。

現地市民が最も不安視しているのは、「魚が大量死する水を人間が飲んでも問題はないのか」という点にある。龍岩市上杭県防疫駅の伝衛国副駅長は中広網の取材に答え、銅汚染に弱い魚は1リットルあたり0.1グラムで中毒を起こすが、人間は「気持ち悪くなるかもしれないが、中毒にはならない」水準だとコメントしている。

また事件の発覚から発表まで9日もかかったことに、事故隠しを画策したのではとの疑いも浮上している。紫金鉱業証券部の趙挙剛総経理は、原因が明らかになってから発表すれば市民のパニックを抑えることができると考えたとと弁明している。一部中国メディアは、龍岩市政府と紫金鉱業がきわめて密接な関係にあったことが背景にあると指摘した。元上杭県副県長の鄭錦興氏は2006年から2009年にかけて紫金鉱業理事会主席の座にあり、主席を辞めた現在は、武平県副県長を務めている。(翻訳・編集/KT)

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