中国は外国人建築家の実験場か!?この30年間、“異様”な建物が続々と登場―新華社

Record China    2010年6月23日(水) 18時2分

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21日、中国では外国人建築家の設計による建築物が増え、中国の風土に合わない都市計画がまかり通っているが、問題は政治家や役人の無知だと、専門家が指摘している。写真は北京の中国国家大劇院。

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2010年6月21日、新華社は、中国では北京市の中国国家大劇院など奇抜なデザインの建築物が増えているが、そうした国内の劇場などの多くは外国人の設計によるもので、中国の風土に合わない都市計画がまかり通っていると伝えた。

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北京市の中国国家大劇院は2007年に完成した国立劇場で、卵のようなドーム型のデザインをしている。設計はフランス人建築家ポール・アンドリュー氏によるもの。中国における外国人建築設計師・デザイナー台頭の歴史は改革開放政策が始まった1978年頃にまで遡り、以降30年間、中国の現代建築は外国人建築家の手によるものが多数を占めるようになった。

前出の中国国家大劇院は完成当時、反対意見を含む多くの反響を呼んだものの、これを契機に、北京市には鳥の巣(北京国家体育場/北京五輪メインスタジアム)、ウォーターキューブ(北京国家水泳センター/北京五輪競泳施設)、国営TV局中央電視台本社ビルなど、多くの奇抜な建築が登場することとなる。そのほか、中国各地を代表する外国人デザイナーによる建築物は、北京首都国際空港ターミナル、上海陸家嘴金融貿易中心区の金茂タワー・上海環球金融センター(上海ヒルズ)・上海センター、上海大劇院、広州新テレビ塔、上海浦東国際空港ターミナルなど。華南理工大学建築学院の趙紅紅(ジャオ・ホンホン)副院長は、「建築許可基準が欧州より甘い中国は、外国人デザイナーにとっての“実験場”である」としている。

中国の風土に合わない建築物や都市計画が増えた原因は、政府指導者の建築に関する知識不足だと、専門家は指摘している。欧米から来た建築家は土地の風俗や文化に対して興味を示す人も多く、交友を持っている周囲の中国人建築家や芸術家も彼らに中国文化に目を向けるように手助けをしているが、政治家や役人は海外の著名な建築家に多額の謝礼を支払って設計を依頼することにばかり終始しているという。

中国の建築家で科学院院士の齊康(チー・カン)教授は「現在、建築の知識に関する図書を執筆している」と話し、「政治家や役人に読ませるためのものだ」としている。(翻訳・編集/岡田)

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