<W杯>高姿勢の北朝鮮、中国製ユニフォーム採用せず=事前の契約をホゴに―中国紙

Record China    2010年6月21日(月) 23時14分

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20日、サッカーW杯で、北朝鮮代表の鄭大世選手が16日、ブラジル戦を前に流した涙が世界を感動させたが、最も涙を流すべき人だったはずの呉栄照氏は、テレビでこの光景を見ながら、もう流す涙もなかった。写真はERKE(鴻星爾克)。

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2010年6月20日、開催中のサッカーW杯で、16日に北朝鮮代表の鄭大世(チョン・テセ)選手のブラジル戦を前に流した涙が世界を感動させたが、最も涙を流すべき人だった中国のスポーツ用品メーカー副総裁・呉栄照(ウー・ロンジャオ)氏は、テレビでこの光景を見ながら、もう流す涙もなかった。経済観察報が伝えた。

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呉栄照氏は中国福建省のスポーツブランドERKE(鴻星爾克)社の副総裁。06年から北朝鮮代表チームへのユニフォーム提供を開始した。本来、何のアクシデントもなければ、北朝鮮代表が決勝大会のピッチで着るのはイタリア製ではなく、このERKEのユニフォームだったという。

記事によると、呉氏が北朝鮮代表を選んだのは、多額の資金投入を避けながらある程度のブランド宣伝効果が望めるからだった。同氏は、北京五輪の効果も見込んで、北京市の北朝鮮大使館を通して北朝鮮五輪委員会と連絡を取った。接触する北朝鮮側の人々は誰も携帯電話を所持しないことからすべての交渉は電子メールで行い、日本のいくつかのブランドを押しのけて、06年11月、契約を勝ち取った。

そして同氏は北京五輪前ではあったが、北朝鮮代表がW杯に出場する可能性も考慮し、契約書にある条項を入れた。「北朝鮮代表が2010年の南アフリカW杯決勝大会に進んだ場合、同社が優先契約権をもつ」というものだ。しかし決勝大会進出が現実のものとなって、北朝鮮の態度は変わった、と同氏は言う。援助額の要求が高くなるばかりか、ユニフォームのデザインについても同社を尊重しなくなった。胸につけるブランドロゴがいかに人々の目に触れるかが、賛助企業にとっては命となる。

結局、サッカーW杯市場初めての「中国ブランドユニフォーム」は実現せず、ピッチはアディダスやナイキなどの海外ブランドで占められることになった。北朝鮮はERKEに他のスポーツの国家代表チームのユニフォーム提供を打診しているが、同社は北朝鮮のいかなるスポーツの賛助企業となるつもりもないという。(翻訳・編集/津野尾)

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