<レコチャ広場>中朝国境の銃声は何を意味する?「血の友誼」、ついに終結か

Record China    2010年6月11日(金) 21時19分

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9日、コラムニストで教育専門家の信力建氏は、北朝鮮の国境警備隊の銃撃により中国の民間人3人が死亡した事件を受け、「中朝国境の銃声は何を意味するのか」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。写真は遼寧省丹東市の中朝国境付近。

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2010年6月9日、コラムニストで教育専門家の信力建(シン・リージエン)氏は、北朝鮮の国境警備隊の銃撃により中国の民間人3人が死亡した事件を受け、「中朝国境の銃声は何を意味するのか」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。以下はその概略。

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4日、中朝国境を流れる河川・鴨緑江で銅の密輸を試みた中国船が北朝鮮の警備艇から銃撃を受け、中国人3人が死亡、1人が負傷した。だが、実はこの地域での「ヤミ貿易」は以前からの公然の秘密。北朝鮮警備兵もワイロを受け取り、見て見ぬふりをしていたのだ。それをよりによって韓国海軍の哨戒艦「天安」をめぐり、中朝関係が敏感になっているこの時期にわざわざ事件を起こすとは。これは単なる「偶発」ではないだろう。

では、北朝鮮側の真意は何なのか?それは中国への警告と韓国や米国に向けたパフォーマンスだろう。「我々は中国人なんか怖くない」と言いたいのだ。これに対し、中国は北朝鮮に異例の抗議を行った。これまでは類似の事件が起きても、中国は北朝鮮からの「埋め合わせ」を受け入れ、表沙汰にはしてこなかった。だが、今回は違う。中国は、頑なに改革を拒み、核兵器で国際社会を威嚇し続けるこの「兄弟」に我慢の限界を感じ始めているのだ。

5月下旬に韓国で李明博(イ・ミョンバク)大統領と会談した温家宝(ウェン・ジアバオ)首相は、韓国艦沈没事件について「公平な判断をする」ことを約束。朝鮮半島の核問題解決にも意欲を見せた。これに先立ち、訪中した金正日(キム・ジョンイル)総書記には「前代未聞のトゲのある言葉」で圧力をかけている。こうした一連の行動から、孤立を深める北朝鮮を見限り、国際社会と歩みを揃えようという中国側の意図が見えてくる。だからこそ、今回の銃撃事件ではあえて北朝鮮に正式な抗議を行ったのだ。

中国に見捨てられた北朝鮮の運命はどうなるのか。今後の動向から目が離せない。(翻訳・編集/NN)

●信力建(シン・リージエン)

中国の教育家。信孚教育集団理事長。広東省広州市生まれ。中山大学中国文学部卒。工場・銀行・政府機関などで働いた後、英国へ留学。軍人・農民・労働者など30以上の職に就いた経歴を持つ。2006年までに幼稚園や小中学校など20校を建設、学生数は1万人を超える。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。

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