年々悪化する中国の通勤事情は住宅価格高騰の副産物―中国紙

Record China    2010年6月10日(木) 8時58分

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7日、揚子晩報は、中国の通勤時間に関する記事を掲載。長い通勤時間の背景には住宅価格高騰の影響があると指摘した。金のないサラリーマンは郊外に住み、長距離の通勤を余儀なくされている。写真は北京市の渋滞。

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2010年6月7日、揚子晩報は、中国の通勤時間に関する記事を掲載。長い通勤時間の背景には住宅価格高騰の影響があると指摘した。

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6日付華西都市報によると、英コンサルティング企業による調査で、中国の通勤時間の長さが世界上位であると判明した(6日付四川新聞網によると、最長は北京市の52分)。もっともわざわざ調査をしなくとも、中国の通勤族にはわかっていたこと。都市の渋滞、混雑は年々深刻化している。中国住宅都市郷村建設部によると、2000年から累計2兆元(約26兆8000億円)を投じて、交通インフラと公共交通を整備したというが、状態は改善されるどころか、悪化するばかりだ。

渋滞問題が改善されない理由の一つには住宅価格高騰も影響している。仕事先から離れた場所に住む人が増えれば渋滞は悪化してしまう。では、なぜ仕事先から遠い場所に住む人が多いのか。それは都市経営の理念と関係している。一部の都市はより多くの経済的利益を求めて、コストを抑えるために低所得者向け住宅を郊外に作っている。そうした住宅に住む人の多くはサラリーマン。毎日、長時間をかけて出勤することになり、結果として混雑を生み出しているのだ。

都市の混雑を解消するために、交通インフラの整備以上に、人々の職住接近が達成されることが必要だ。都市計画はこうした点を考える必要がある。もちろん市街地の土地を低所得者向け住宅に転用すれば、政府の収入は減少することになる。しかしそれも十分な価値がある。渋滞、混雑のコストはどれほどかかっているのか。ここに驚くべき統計がある。通勤混雑によって北京市住民が支払っているコストは1人当たり月336元(約4510円)に達するという。これに人口をかければ、総額は莫大なものとなっている。

中国では多くの都市が「住みやすい都市」を目指している。ならば、政府はより多くの部分で市民に譲歩し、通勤時間を短縮できるように考えるべきだ。(翻訳・編集/KT)

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