自業自得?パクリが中国の技術革新を妨げる―独メディア

Record China    2010年6月5日(土) 7時50分

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1日、ドイツメディアはパクリが中国の技術革新を妨げていると指摘した。写真は安徽省で摘発されたパクリ商品。

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2010年6月1日、ドイツの放送局ドイチェ・ヴェレによると、アップルのタブレット型コンピュータ「iPad」の発売から2か月も経たないうちに、その「パクリ版」が中国市場にお目見えしたという。4日付で環球時報が伝えた。

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記事によると、その名は「iPed」。深セン市内の電子機器市場で他のコピー商品と並んで販売されている。その小売価格は700元(約9500円)、本物のiPadのエントリーモデルは499ドル(約4万5700円)だから、単純計算しても5分の1だ。

多くの外国人にとって、中国のコピー商品はもう珍しくも何ともない。コピー商品開発は中国の数十年の経済成長とともにあり、常にさらされる諸外国の批判をものともせず、中国はその「パクリ」技術を年々進歩させているという。

米シンクタンク・ヘリテージ財団の中国経済問題専門家、デレック・スィザーズ博士は、「(中国の技術盗用には)大企業もなす術がない。10年前なら中国に知的財産権を盗まれるのがいやなら中国でのビジネスを諦めろと助言したが、もう中国が全世界でビジネスを展開している」と話す。

記事は、現在の中国には他国技術の模倣から始めたかつての日本や韓国との共通点があるとしながら、その最大の相違点は、模倣商品製造技術が独り歩きしていることだと指摘した。本来なら技術の進歩はイノベーションを生み出していくものだが、模倣による利益が独自開発の利益を上回るとき、イノベーションが妨げられるとスィザーズ博士は考える。

同博士は言う。「知的財産権が保護され得ないなら、政府が進めようとしている技術革新は永遠に実現しないだろう。他人の技術を盗んでたやすく金儲けができても、自分が開発した技術が盗まれると分かっているなら、誰もそんな開発をしようとはしない。」(翻訳・編集/津野尾)

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