<在日中国人のブログ>毒ギョーザ事件、遅すぎた結論は日中間の「毒」を消毒できるのか?

Record China    2010年3月30日(火) 11時56分

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28日、日本の華字紙・中文導報の楊文凱編集長は「遅すぎた結論は『毒ギョーザ』を消毒することができたのだろうか」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。写真は中国の手作り水餃子。

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2010年3月28日、華字紙・中文導報の楊文凱(ヤン・ウェンカイ)編集長は「遅すぎた結論は『毒ギョーザ』を消毒することができたのだろうか」と題した記事を中国のブログサイト・鳳凰博報に発表した。以下はその内容。

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08年初め、河北省石家庄市の天洋食品製冷凍ギョーザが日本で食中毒事件を起こした。同事件は日中の食品貿易に直接打撃を与え、両国民の信頼を損ね、両国関係の回復にまで影響を及ぼした。「毒ギョーザ」事件の原因と責任を巡っては、日中が互いを激しく非難。関連部門の対峙から民間の論戦にまで発展し、両国関係の大きな懸案となっていた。

しかし、今月26日になり、「毒ギョーザ」事件の真相が突然明らかとなった。中国側の説明によれば、事件発生直後から専門の捜査班が地道な捜査を続けてきた。その結果、天洋食品の元臨時工、呂月庭容疑者(リュー・ユエティン、36歳)を逮捕。動機は長期間勤務しても給与が上がらず、正社員になれなかったこと。犯行の際に使用したとされる注射器2本も発見され、大量の目撃証言も集められた。

日本政府は中国側の努力に「感謝」を表明。鳩山由紀夫首相と岡田克也外相は揃って「事件の真相がさらに明らかとなり、日中関係の順調な発展を望んでいる」と述べた。結局は、事件の結果と中国側の一貫した強硬姿勢は相反していた。中国の各メディアはこのニュースを転載したのみで後は沈黙。一方、日本メディアは「臨時工による犯行」という結論を受け入れるのに慎重な姿勢を見せている。

「毒ギョーザ」事件は個人的な恨みによる犯行だったが、結局は外交問題にまで発展した。この遅れてきた結論は、日中関係を深く傷つけてきた同事件を徹底的に消毒できるのだろうか?さらなる真相解明が行われることで、果たして日本国民の対中感情や信頼を取り戻すことはできるのだろうか?(翻訳・編集/NN)

●楊文凱(ヤン・ウェンカイ)

日本華字紙・中文導報編集長。上海復旦大学中国語学科卒業。95年に来日。98年に中文導報入社。著書にコラム集「卒業10年」、社説集「天涯時論」、インタビュー集「人在旅途」など。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。

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