パンダより少ない!中国の野生ゾウ生存頭数わずか300頭―米紙

Record China    2010年3月18日(木) 15時47分

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17日、米紙によると、中国に生息する野生ゾウはわずか300頭だという。写真はシーサンパンナの野生ゾウ。

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2010年3月17日、環球時報によると、米紙ロサンゼルス・タイムズは13日、中国にわずか300頭しか生存していない野生ゾウについて報じた。

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記事によると、中国に存在する野生ゾウの頭数は、ジャイアントパンダよりも少なく、約300頭しかいない。多くの中国人にとって、ゾウは絶滅の危機に瀕している野生トラやジャイアントパンダほど文化的な意義がないため、ほとんどの人が動物園以外では見たことがないだけでなく、中国に野生のゾウが存在していることさえ知らないという。

資料によると、数千年前には北京近辺にもゾウは生息していた。しかし、環境・気候の変化、戦争、狩猟など様々な原因によってゾウの活動範囲は狭められ、現在では南部のほんの一部の地域にしかいない。記事はその最大の原因に「農業・文明優先による森林破壊」を挙げている。

一方、野生ゾウが生息する地域では、人間との生存空間争いが頻繁に起きている。雲南省シーサンパンナでは、ゾウによる人身事故や農作物への被害が毎年のように報告されている。しかし現地では、畑を荒らされた住民に対し補償金を出したり、ゾウの殺害に対して罰則を定めるなど、ゾウの保護に力を入れているという。

こうした状況に対し、国際動物福祉基金(IFAW)アジア地区のグレース・ガブリエル総代表は「中国は野生ゾウの保護に尽力はしているが、発展が最優先になっている」と指摘する。また、シーサンパンナ自然保護区の関係者は「ゾウにとって、中国はアジアのその他のいかなる地域よりも安全だ。しかし、数少ない野生ゾウがこの先長期に渡って生存できるかどうかは定かではない」と語っている。(翻訳・編集/HA)

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