「過信はよくない、中国の軍事力」=国民の自尊心を煽る論調は不可、内実を伝えよ―軍事専門家

Record China    2010年1月6日(水) 15時2分

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1日、中国の軍事専門家・戴旭氏が発表したコラムは、「中国の軍事力を過信するべからず、我々には革新的技術が欠如している」と訴えた。写真は09年10月、中国建国60周年を記念する閲兵式。

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2009年1月1日、中国の軍事専門家・戴旭(ダイ・シュー)氏が発表したコラムは、「中国の軍事力を過信するべからず、我々には革新的技術が欠如している」と訴えた。環球時報の報道。

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戴氏は軍事力を考察する前段階として、まず以下のように語った。現在の中国国内には、物事の表面ばかりを捉え、体裁を重視し、内実をないがしろとしたバブル的な思考が横行している。客観的分析力に欠けるいっぽう、美辞麗句や幻想をならべたてて国民を欺く学術報告の類が蔓延している。たとえば、「中国のGDP(国民総生産)は日本を抜いて世界第2位になった」と浮かれた論調が見られるが、GDPの構成や1人当たり平均といったデータを無視して、GDP総額だけに捉われ、「世界第2位」と判断するのは早急である。

軍事力を語るならばなおさら、「中国は米国に次ぐ軍事大国」などという幻想を捨てるべきである、と同氏は綴る。軍事力とは国力のことであり、また工業技術力のことでもある。そのような観点からすれば、米国の軍事力はまさしく航空業・造船業・情報テクノロジー・バイオテクノロジーの結晶であり、たゆまぬ技術革新によって世界各国に武器を売却するなど経済的にも大きな力を拡大している。いっぽう、中国の軍事は軍備・技術とも輸入頼みのうえ、政府投資に守られた“国内自己満足”に終始している。両国の08年の武器輸出額は米国の400億ドルに対し、中国はわずか20億ドルだ。

国内の研究機関による国家の発展状況報告は、客観的かつ科学的な態度で、また厳格で真摯な姿勢をもってなされねばならず、正確な実情を国民に伝えるべきである。国家の早急な発展を望む国民の心情は理解できるにしても、民族的自尊心を不必要に煽られることなく、堅実な努力を介さなければならない、と戴氏は訴えている。(翻訳・編集/愛玉)

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