延伸してくる鉄道・道路に棲息圏脅かされる野生パンダ、2〜3世代後は絶滅の懸念も―中国

Record China    2009年9月10日(木) 10時17分

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8日、鉄道や道路など人間の開発によって動物たちが生活の場を失いつつあり、野生のジャイアントパンダの繁殖にも影響が出ているという。写真は四川省・臥龍自然保護区の道路に現れた野生パンダ。

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2009年9月8日、北京科技報によると、鉄道や高速道路などインフラ整備が進む中国だが、開発の背後で生活の場を失う野生動物たちがいる。国家一級重点保護野生動物に指定される野生のジャイアントパンダにとっても、人間による開発は最大の脅威となっている。

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パンダの保護活動に長年携わっている世界自然保護基金(WWF)北京事務所の範志勇(ファン・ジーヨン)氏によれば、WWFの調査により、道路や鉄道の敷設など人間による開発が野生パンダ生息地域を分断し、パンダの孤立化を助長していることが明らかになった。現在の状況が続くか、あるいはさらに悪化すれば、2〜3世代後にはパンダが絶滅してしまう地域も出てくる可能性があり、周縁地域にはすでに棲息が確認できないところも出てきているという。

範氏によると、現状はきわめて深刻で、「四川省の岷山、大相峰、小相峰はパンダの孤立化が特にひどい」という。高速道路の開通、宅地や農地の開発などによりパンダの棲息地は分断され狭まり、繁殖期になっても交尾の相手が見つけられないばかりか、食糧の確保も難しくなってきている。

一部地域では孤立化するパンダが再び交流できるように分断された森をつなぐ「緑の回廊(コリドー)」計画が進められており、パンダの孤立化がくい止められているものの、パンダが増加すればより広い土地が必要になるため、範氏は「人は種の保護についてもっと考えていかなければならない」と話している。(翻訳・編集/岡田)

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