海洋汚染が深刻化=工場用地欲しさの無秩序な干拓が原因―中国

Record China    2009年8月10日(月) 10時17分

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7日、中国の沿岸地域では経済の発展に伴う土地不足を補うため、地方政府が凄まじい勢いで海岸線の開拓や干拓を進めている。しかし一方で、海洋環境の破壊や汚染も進んでいる。写真は天津市の干拓現場。

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2009年8月7日、中国の沿岸地域では経済の発展に伴う土地不足を補うため、地方政府が凄まじい勢いで海岸線の開拓や干拓を進めている。しかし一方で、海洋環境の破壊や汚染も進んでおり、中国政府は科学的な、節度のある開発を求めている。中国中央テレビ(CCTV)のサイト「央視網」が伝えた。

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各地区政府がこぞって干拓・沿岸地域の開発を進める理由としては、経済の発展に伴う沿岸地域の開発可能な土地に限度があること以外に、一部地域では干拓のコストが既存の土地よりも安く済むこと、海運による物資の大量輸送に便利なこと(例:火力発電所を建設した場合の石炭)などが挙げられている。

中国では1950年代に干拓が開始されて以来、これまでに毎年約230〜240平方キロメートル、合計1万2000平方キロメートルの土地が創出されてきた。一方で、干拓・開発に伴う海洋汚染、環境破壊は年々深刻になっており、中国国家海洋局は02年に「海域使用管理法」を公布し、毎年の干拓規模を100平方キロメートル程度に抑制してきた。

一方、日本の例を見ると、第二次世界大戦以降、1500平方キロメートル以上が干拓され、経済や工業の発展に大きな利益をもたらした。しかし同時に、海洋汚染、環境破壊、海岸線の消失など深刻な問題が発生しており、日本政府は海洋環境の悪化防止に毎年巨額の予算を投入しているという。

沿岸地区の経済発展にとって、干拓によって開発可能な土地を創出することは避けられず、中国政府は日本などの例を教訓に、環境・生態保護に考慮しつつ、開発を進める方針を示している。(翻訳・編集/HA)

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