貧富の格差が背景に?「富豪の91%は幹部の子女」は事実無根の誤報―中国

Record China    2009年8月6日(木) 19時29分

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5日、このほどインターネット上に「資産額が1億元を超える富豪の91%は幹部の子女」というニュースが流れ、大きな話題となったが、これは実は誤報だという。資料写真。

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2009年8月5日、人民日報サイト「人民網」によると、このほどインターネット上に「資産額が1億元を超える富豪の91%は幹部の子女」というニュースが流れ、大きな話題となったが、これは実は誤報だという。

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その記事の内容は、「資産額が1億元(約13億9000万円)を超える富豪は3220人、そのうち全体の91%に当たる2932人が高級幹部の子女で、総資産額は約2兆450億元(約28兆4200億円)に上る」というもの。国務院研究室や中国共産党中央宣伝部研究室、中国社会科学院などによる報告であると記載されていた。

ところが、この記事に使われたデータは正確なものではなく、「数年前にもネット上で取り沙汰されたいきさつのある海外のある雑誌に掲載されたもの」だとして、関係部門はこの誤報の打ち消しに奔走する事態となった。

記事の中でこのデータを発表したとされた蔡継明(ツァイ・ジーミン)全国政治協商会議委員はこのような事実はないと報道を否定し、「報道は客観的に伝えられるべきであり、引用するデータも確実なものでなければならず、むやみに煽り立てるような記事を書くべきではない」と話した。

また、中国人民大学新聞学院副院長で輿論研究所所長の喩国明(ユー・グオミン)氏は、「貧富の格差が広がる中、一部の人が公金を流用している一方で、貧しい生活を送る人々も多く存在する。こうした状況の中で、このような間違ったデータが真実味を帯びてしまったのではないか。これは社会に対する一種の警報である」と語っている(翻訳・編集/岡田)

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