取材制限に対抗、「市民の暴露」を引用した報道が増加―中国

Record China    2009年8月5日(水) 20時27分

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2日、シンガポールの華字紙・聯合早報は、中国メディア各社が市民の暴露した情報を基に報道することの是非について各社の論調を紹介した。写真は北京で集中処分された違法動物製品。

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2009年8月2日、シンガポールの華字紙・聯合早報は「中国メディアの『ネットユーザー暴露報道』が議論呼ぶ」と題した記事を掲載し、メディア各社が市民の暴露した内容を基に報道することの是非について各社の論調を紹介した。環球時報が伝えた。

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記事ではまず、中国メディア業界の現状を紹介している。中国では現在、ユーザーがネット上で「暴露」し、話題となったテーマをメディアが追いかけて取材・報道する形が増えている。報道の際には、冒頭に「ネット上で暴露された内容によると」などの断りが付け加えられるという。

これに対し異論を唱えたのが中国青年報だ。同紙は「暴露の引用はメディア界の一種の悪劣な風潮」と題した記事で、暴露の引用はニュースの捏造を助長したり、世論を間違った方向に誘導するなど、社会に悪影響を及ぼすと指摘している。

一方、広州日報は「暴露」の効用を認める立場だ。同紙は「ユーザーの暴露に基づくニュースには腐敗防止などに大きな効果がある」とし、北京晩報は「メディアの記者には現在、多くの圧力や制限があり、取材で裏を取ってから報道する職責を果たせない状況にある。ネット上の暴露は記者が暴露できないことへの一種の反動」としている。また、瀟湘晨報は、「評論家がネットユーザーの意見を過度に誘導する必要はない」とし、暴露にも一定の価値があるとの見方を示している。

最後に記事は、「記者に多くの取材制限がある限り、しばらくは暴露の引用が続くだろう」との見方を示している。(翻訳・編集/HA)

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