日本を悩ませ続ける振り込め詐欺、中国メディアになりすますケースも―中国メディア

人民網日本語版    2017年7月19日(水) 23時20分

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最近、中国で日本人35人が振り込め詐欺容疑で逮捕されたニュースが注目を集めた。それらの日本人はなぜ中国に来て振り込め詐欺を行っていたのだろう?日本の振り込め詐欺はどのような現状なのだろう?

最近、中国で日本人35人が振り込め詐欺容疑で逮捕されたニュースが注目を集めた。それらの日本人はなぜ中国に来て振り込め詐欺を行っていたのだろう?日本の振り込め詐欺はどのような現状なのだろう?新華社が伝えた。

◆長年日本を悩ます振り込め詐欺

振り込め詐欺事件には、預金口座から現金を引き出す役の「出し子」と電話をかけてだます役の「かけ子」がおり、後者を見つけ出すほうが難しい。近年、捜査から逃れるために、中国から日本に電話を掛ける詐欺グループが増加している。

2013年には、広東省珠海市で、日本人の詐欺グループが仲間割れし、一人が殴打されて殺されるという事件が起き、15年に主犯格の男性に無期懲役が言い渡されたという報道もあった。

日本の社会は治安が良く、他人に対する信頼度が高いと一般に考えられている。しかし、日本でも長年にわたり振り込め詐欺が多発しているというのは紛れもない事実だ。

日本では1980年代後期に、教師になりすまして、生徒の両親に電話をかけ、現金をだまし取るという詐欺事件が起きていた。21世紀に入り、日本では、振り込め詐欺事件が顕著に増加し、手口も多様化している。

詐欺グループは普通、電話帳を見て、高齢者と思われる名前を選んで電話をかけ、息子や孫になりすまし、「お金に困っている」、「事故や事件を起こしてしまった」などと言って現金を振り込ませようとする。その他、日本では、「架空請求詐欺」や「融資保証金詐欺」、「還付金詐欺」、「ワンクリック詐欺」などもよくある手口だ。これらの詐欺は04年、警察庁によって統一名称として「振り込め詐欺」と呼ぶことが決定された。

◆中国メディアになりすますケースも

「毎日新聞」の5月29日付の報道によると、40代女性が「有料サイトの登録料を払わなければ、中国に連れて行く」などと脅され、8回にわたって計816万円をだまし取られた。

この事件はワンクリック詐欺で、女性は「中国メディアに未納料金がある」と言われ、「登録料を払わなければ、中国に連れて行く」と脅されたという。女性はその言葉を信じて、計816万円を送金。知人に相談し、最終的に通報した。

筆者が青森県警五所川原署に事実確認をしたところ、魚田警官が、同事件が確かに発生したことを認め、「同事件は捜査中で、犯人はまだ捕まっておらず、被害者のお金も戻っていない」と明らかにした。

近年、日本の振り込め詐欺の被害額も高額になっている。16年、大阪のある80代女性が振り込め詐欺の手口で、現金5億7000万円をだまし取られた。1人に対する詐欺の被害額としては、全国で過去最高金額だった。同年9月、同事件に関わったとして、男2人が逮捕された。日本の警察が一詐欺グループが犯した被害金額として過去最高総額と見ているのは、約370人から30億円以上の入金があった例で、12年に28人が一斉に逮捕された。

◆振り込め詐欺の撲滅に力を入れる日本

日本において、「振り込め詐欺」は「不治の病」のような存在になっている。振り込め詐欺を根絶しようと、日本の警察庁は、「振り込め詐欺(特殊詐欺)」専門のサイトを設置しており、各種詐欺の被害状況の詳しい統計を公表しているほか、各種詐欺の手口を紹介し、相談用の電話番号も記載されている。そして、怪しい電話がかかってきても慌てたり、すぐにお金を振り込んだりせずに、警察に電話で相談したり、近くの交番で相談したりするようにと呼び掛けている。

日本の金融庁も「振り込め詐欺」に関する注意を呼び掛けており、金融機関に対して、「振り込め詐欺」に関する警告を目立つ位置に表示するよう求めている。銀行やATMの近くにも「振り込め詐欺」に注意するよう呼びかけるポスターや表示が掲げられており、ATMの操作パネルにも、「振り込め詐欺」に注意するようにという表示が出てくる。詐欺を行う犯人は、電話で被害者に銀行でお金を振り込む方法を伝えることが多いため、ATMの近くでは携帯電話の使用を禁止している金融機構もある。

日本では、「振り込め詐欺」は、「刑法」第246条詐欺罪に基づいて、10年以下の懲役に処される。もし、組織的な犯罪の場合、最高で15年の懲役に処される可能性もある。「振り込め詐欺」が年々増加するにつれ、日本では、詐欺を撲滅するために、特に、「かけ子」の取り締まりに力が入れられ、日本の詐欺グループは捜査を逃れるために、中国などの他の国に拠点を移している。

中国の警察が1度に35人の容疑者を逮捕し、日本のネットユーザーは、大喜びしており、厳しく裁いてほしいという声や「そのまま死刑でお願いします」という声も上がっている。このことからも、日本の一般人は「振り込め詐欺」に強い反感を抱いていることがよく分かる。(提供/人民網日本語版・編集KN)

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