保護活動によって増え始めたトキ、日本は「日中韓で個体交換」呼び掛ける―中国メディア

人民網日本語版    2017年1月20日(金) 22時30分

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絶滅の危機に瀕していた「東洋の宝石」トキが現在、科学研究員たちの数十年にわたる保護活動の努力のおかげで、再び増え始めている。

絶滅の危機に瀕していた「東洋の宝石」トキが現在、科学研究員たちの数十年にわたる保護活動の努力のおかげで、再び増え始めている。日本メディアの報道によると、中国から寄贈されたトキ5羽が繁殖を続け、日本のトキの個体数は現在、382羽(野生下204羽、飼育下178羽)にまで増加しているという。また、韓国でも、2008年に中国から寄贈されたトキのペアが現在、171羽にまで増えており、今年は、野生復帰を目指す放鳥も行われる計画だ。新華社が伝えた。

ただ、日本と韓国のトキはいずれもルーツが中国産に限られることから、遺伝的多様性の脆弱(ぜいじゃく)さが指摘されており、遺伝的に遠い新たな個体の導入が急務となっている。ある日本の研究者は、「遺伝的多様性の低いことが、低い繁殖成功率の要因となっており、鳥インフルエンザなどの病気や環境の激変に対する耐性が弱くなる可能性がある」と指摘しており、「日中韓が個体を相互交換し、遺伝的多様性を向上させるべき」と提案している。

12年から、中日韓は2年に一度「中日韓トキ国際会議」を開催し、トキの保護と繁殖について意見を交換している。16年12月に日本の新潟で行われた第3回の同会議では、山階鳥類研究所の名誉所長である山岸哲氏が、「鳥を無理に動かさず、有精卵を移動するだけでも効果があるのでは」と提案すると、中国国家林業局の代表もそれに同調した。

中国でもトキは一時絶滅したと見られていたものの、1981年に、中国の科学者が陝西省洋県で7羽を発見。そこから人工飼育、繁殖を進め、現在は野生下で約1800羽、飼育下で約700羽が生息するまでに回復している。トキは、中日両国の国民が愛する「縁起の良い鳥」で、中日友好の象徴と見なされている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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