犯罪を目撃しても「知らないふり」する韓国人が急増=韓国ネット「警察が役に立たないから」「助けた人を守るシステムがない」

Record China    2016年6月20日(月) 7時0分

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15日、韓国・朝鮮日報によると、最近、犯罪を目撃しても被害者を助けることなく、傍観と沈黙を貫く「知らんぷり文化」が広まっているという。ネットにはさまざまなコメントが寄せられた。写真は韓国のパトカー。

2016年6月15日、韓国・朝鮮日報によると、最近、犯罪を目撃しても被害者を助けることなく、傍観と沈黙を貫く「知らんぷり文化」が広まっているという。

仁川市に住む大学4年生の金さんは、先月19日の午前2時頃、10人余りの男たちに囲まれていた女性を助けようとしたところ、集団暴行を受けた。さらには警察に「容疑者」として連行されてしまったという。目撃者として名乗り出る人は誰もおらず、防犯カメラの映像も暗くて不鮮明。被害女性もすでにいなくなっていたという。金さんのように、被害者を助けようとしてむしろ加害者と決めつけられ、被害を受けたという経験談は多いようで、インターネットやSNS上で同様の情報が後を絶たない。

このような「知らんぷり」の風潮は警察の犯罪統計にも表れている。警察庁によると、一般市民が犯罪現場で犯人を検挙した数は、2010年の899件から2014年には639件と4年間で29%減少し、特に暴力をふるう犯人に関しては、2010年は39件だったのが2014年には14件と3分の1に減少している。20代〜60代100人を対象にしたアンケートでも、61人もの人が「犯行を目撃しても助けずに知らないふりをした方が安全」と回答。その理由として「自分も危険にさらされるかもしれないから」(29人)、「加害者にされたり警察の調査を受けたり、面倒なことになりそうだから」(25人)が挙げられたという。

警察庁は昨年、被害者保護などを目的に、軽い暴力をふるった人は立件しないよう捜査指針を変更したが、実際にはあまり守られていないのが現状だ。建国大学警察学科のイ・ウンヒョク教授は「防犯カメラや目撃者の陳述など確実な証拠がない限り、公益のための正当防衛と認められにくい」と述べている。また、韓国社会問題研究院のヒョン・テクス院長も「通報者の身元が漏えいして復讐目的の犯罪が発生するなど、捜査機関への信頼が落ちたことも『知らんぷり風潮』を助長している原因だ」と指摘している。

これを受け、韓国ネットユーザーはさまざまなコメントを寄せている。以下はその一部。

「助けてもらったのに逃げるとは、金さんに助けられた女性も良心のかけらもない」

「すごく共感。自分も助けようとしてけがをして治療費200万ウォンに、暴行を働いたとして100万ウォン払わせられた」

「警察に通報!そうしないと双方暴行で連行されるから。それに、強盗や窃盗犯もけがさせたら告発する恐れがあるから注意」

「韓国では、スマホで現場を撮影→ネットにアップ→話題になる→警察が捜査開始」

「市民が悪いというより、状況を聞いてもろくな判断を下せない警察が問題」

「姉に性的暴行を加えようとした強盗を殴り殺した弟がいたけど、彼は今でも殺人罪で服役中だという。法を変えもせずに個人の意識の問題にするとは…」

「法改正が必要。犯罪を無視したら傍観罪を適用し、犯罪阻止のための行動は免罪符を与えるべき」

「被害者の女性を助けようとして死亡した人もいる。助けた人を守るシステムもないのに、誰が助けたいと思う?」(翻訳・編集/松村)

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