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12日、四川省成都市で第18回パンダ繁殖技術委員会大会が開催され、席上、中国科学院動物研究所の魏輔文研究員は「パンダの生息数は従来の想定よりもはるかに多い2500頭に達する」との報告を発表、大きな注目を集めた。
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2007年11月12日、四川省成都市で第18回パンダ繁殖技術委員会大会が開催され、席上、中国科学院動物研究所の魏輔文(ウェイ・フーウェン)研究員は「パンダの生息数は従来の想定よりもはるかに多い2500頭に達する」との報告を発表、大きな注目を集めた。
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1980年代には保護区でパンダの食料となる竹の開花枯死現象が見られ、生存環境が一気に悪化した。しかし、その後は保護区の環境は極めて良好な状態が続いている。魏研究員の調査によると、パンダは高い繁殖率を保っており、個体数は大きく回復していると推定される。保護区内で見つかったパンダの糞便を調査したところ、66の異なる個体が確認された。2005年の調査時より倍増していることから、1596頭と推定されたパンダの個体数は大きく上方修正され、約2500頭程度になる可能性が高いという。
長い間、「パンダは進化の袋小路に陥った」という見方が主流を占めてきたが、魏研究員はこれにも反論。多くの絶滅危惧種と比べて、パンダのDNAは多様性に富み、今後も個体数を保ち、繁殖していく可能性が高いと指摘。「パンダは今や絶滅危惧種から抜け出しつつある」と締めくくった。(翻訳・編集/KT)