マレーシアの不動産、中国人投資家の間で人気沸騰―中国メディア

Record China    2016年1月3日(日) 22時30分

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1日、中国人投資家の間でマレーシアの不動産が人気となっている。写真はマレーシア。

2016年1月1日、米連邦準備制度理事会(FRB)が12月17日に基準金利を0.25ポイント引き上げることを発表し、7年続いたゼロ金利時代が終わると、世界の資産価値体系に甚大な影響を与えることになった。不動産コンサルティング大手DTZがこのほど発表した最新の研究報告書によると、米ドルが利上げ周期に入ったことにより、中国に与える最も直接的な影響としては、人民元の値下がりと人民元建て資産の目減りが挙げられる。短期的にみて、中国には著しい資金流出現象が起こることが予想される。

国際的視野を持った投資家にとって、海外での不動産購入は人民元値下がりのリスクヘッジとなる重要な投資方法だ。不動産総合サービスのジョーンズラングラサールが発表した調査研究報告書では、2013年の中国の不動産投資の海外市場における投資額は113億ドル(約1兆3560億円)、14年は46%増加して165億ドル(約1兆9800億円)になった。中国不動産業協会の劉志峰(リウ・ジーフォン)会長は、「2015年には中国の不動産企業の海外投資額が250億ドル(約3兆円)を超えて、過去最高を更新するかもしれない」と予想する。

最近の海外進出ラッシュにおいて、気候が温暖な東南アジアの国・マレーシアが、ここ数年は中国の不動産購入者が競って物件を購入する人気の場所になっている。これまでにマレーシアで土地を取得して開発を行った中国の不動産企業には、雅居楽、緑地、新華聯、富力地産、碧桂園などがあり、投資総額は数千億元に達する。不動産大手の相次ぐ進出から、マレーシアにおける中国人の不動産購入ラッシュがさらに温度上昇することが予想される。

複数の海外不動産業の専門家は「中国人投資家がマレーシアを好むのは、不動産価格が安いこと、法律体系が整っていること、移民のハードルが低いことと無関係ではない」との見方を示す。

海外不動産ガイド(グローバルプロパティガイド)が発表したデータをみると、アジア諸国・地域の中で、主要都市中心部の不動産価格が最も高額なのは香港で、1平方メートルあたり1万9323ドルになる。中国本土は同6932ドルだが、マレーシアはわずか2181ドルで、アジアでは下から2番目だ。とはいえ、マレーシアの不動産価格はここ数年、猛烈な勢いで上昇しており、統計によると、クアラルンプールを含む人気投資エリアは過去3年間で価格が4倍に跳ね上がり、09年の中国不動産市場に匹敵する勢いだ。

中国の住宅は土地使用権に70年間の期限があるのに対し、マレーシアの土地の私的所有権は99年間で、永久所有権のところも少なくない。住宅ローンの金利は4%と低く、物件引き渡し後にローンの支払いが始まるため、賃貸収入をローンの支払いに充てることができ、購入者の負担が大幅に軽くなる。

条件を満たした外国籍の個人とその家族に対し、マレーシア政府は10年間の長期滞在を認めている。10年以上のマルチビザがあること、マレーシアから第3国へ入国するための査証(ビザ)を申請できること、直系親族がマレーシアに移住すれば子供が国際的な教育を受けられ、卒業後は欧米の教育機関が発行した卒業証書を受け取れることなども、中国人がマレーシアの不動産に押し寄せる重要な原因となっている。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/藤井)

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