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27日、中国国家統計局の李徳水元局長は、今年末にも中国のGDPは約350兆円を突破し、ドイツとほぼ並ぶとの見通しを明らかにした。写真は江蘇省の製鉄所。
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2007年10月27日、北京市の中国石油大学で、「第2回中国エネルギー戦略国際フォーラム」が開催された。席上、中国国家統計局の李徳水(リー・ダーシュイ)元局長は、今年年末にも中国のGDPは23兆元(約350兆円)を突破し、ドイツとほぼ並ぶとの見通しを明らかにした。
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過去5年間、中国経済は急速な発展を続け、フランス・イギリスを抜いてGDP世界4位の座に着いた。李氏によると、今年第3四半期までに中国のGDPは16兆元(約244兆円)を超え、前年同期比で11.5%の伸びとなった。2003年以来、中国は毎年2桁成長を実現しており、現在の中国経済は新中国成立以来もっとも好調だと言える。
ただ、中国社会はさまざまな問題を抱えていることも事実だ。急速な経済成長は投資・銀行貸出の過剰な伸びや膨大な貿易黒字による貿易不均衡を生み出し、また物価の上昇・エネルギー消費の増大などの問題をもたらしている。李氏はこれらの問題の根本は“流動性過剰”、つまり米ドルの発行量が過剰なことから世界的な金余り状態が続いていることにあると指摘した。(翻訳・編集/KT)