日本人男性が中国で遭遇した自転車盗難事件=「争いよりも協力」が日中両国民の望み―中国人学生

配信日時:2015年11月11日(水) 8時57分
日本人男性が中国で遭遇した自転車盗難事件=「争いよりも協力」が日中両国民の望み―中国人学生
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「日中友好」とはいったい何か。両国関係に携わる人なら誰もが一度は考えた問いだろう。深框大学の羅玉翆さんは、中国で起きた日本人の自転車盗難事件から、その意味について考えるようになったようだ。写真は武漢。
「日中友好」とはいったい何か。両国関係に携わる人なら誰もが一度は考えた問いだろう。深框大学の羅玉翆さんは、中国で起きた日本人の自転車盗難事件から、その意味について考えるようになったようだ。

2012年2月中旬、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で、自転車による世界一周旅行を続けていた日本人青年の河原啓一郎さんが中国湖北省武漢市で自転車を盗まれたという記事があった。このような事件は、普段人々の注意を引かないものだが、今回は中国にいる日本人の身の上に起こったことなので、盗まれた自転車は探し出せるのか、その日本人は中国に不信感を持つようになってしまうのか、など微博で多くの人が関心を寄せた。私もその中の一人である。

2月20日、武漢警察の公式アカウントで、この事件について「武漢警察はすでに事件について調査しており、それと同時に、武漢警察は河原さんに自転車を提供します」という発表があった。それから、武漢警察や多くのネットユーザーが自分の盗まれた自転車探しに協力したということを知った河原さんは、その人たちの協力に感動し、「私のために街をあげて自転車を探してくれています。本当にありがとうございます!見つかるまで、私は絶対に諦めません!」と書き込んだ。幸い、その日の夜、盗まれた自転車が見つかったという記事が微博上で広がった。わずか4日間で、このような大きな街で盗まれた小さな自転車が見つかったことが、私にはとても信じられなかった。

少し時間が経ってから、また河原さんの姿を微博で見た。河原さんは大きな地震が起こった中国雲南省へ支援しに行っていた。中国人として、私はとても感動した。自転車盗難事件で盗まれた自転車が戻ってきたことにより、河原さんは中国を好きになり、救援を求めている中国人を助けるために行動した。実生活のなかで、私は「日中友好」というスローガンを何度も聞いたが、実感はほとんどなかった。政治的な「日中友好」というスローガンより、日本の一般市民が中国の被災地へ行き、救援の手を伸ばしてくれることに、私は日本人の優しさを何倍も強く感じた。

日本と中国は昔確かに戦争があったが、それをいつまでも頑固に根に持っているなら希望が満ちる未来へは進めない。歴史は知っておくべきではあるが、決して恨みの元になってはならない。河原さんの自転車盗難事件を小さな輪と例えれば、日中友好を促進することは大きな輪である。「争いよりも協力を、政治よりも民間の優しさを。自分よりも他人を思う心を。愛に国境はない!」と呼びかける河原さんの言葉は、日中両国の人々が望んでいることであろう。(編集/北田

※本文は、第九回中国人の日本語作文コンクール受賞作品集「中国人の心を動かした『日本力』日本人も知らない感動エピソード」(段躍中編、日本僑報社、2013年)より、羅玉翆さん(深框大学)の作品「大きな輪を回す小さな輪」を編集したものです。文中の表現は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報社の許可を得て掲載しています。
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