来年の日中国交回復50周年に、首脳外交展開したい―総裁選公開討論会で河野・岸田・野田氏

Record China    2021年9月18日(土) 18時40分

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自民党総裁選に立候補した河野太郎規制改革相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行が公開討論会に出席。河野・岸田・野田氏は日中国交回復50周年の来年に首脳外交を展開したいと語った。

2021年9月18日、自民党総裁選に立候補した河野太郎規制改革相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行が、日本記者クラブ主催の公開討論会に出席。年金制度やエネルギー、新型コロナウイルス対策、党改革、外交安保政策などを巡り意見を交わした。

来年が日中国交回復50周年に当たることについて、河野氏は「日中首脳間の人間関係は重要であり、定期的にやっていきたい」と前向きにとらえた。岸田氏も「首脳はじめ要人の対話はすべての基本になる」と指摘。野田氏も継続的な対話の必要性を強調した。

◆台湾有事の可能性高い―高市氏

外交安保政策では、アジアで存在感を高める中国への対応が焦点となった。岸田氏は「首脳はじめ要人の対話はすべての基本になる」と指摘。継続的な対話の必要性を強調した。台湾有事の可能性に関し「平和的に解決することが重要」とした上で、有事が起こった場合には「安全保障関連法にしたがって対応し、国民の命や暮らしを守るっていく」と言明。地域の安定のために日本と米国オーストラリア、インドの4カ国による「Quad(クアッド)」の枠組みなどを活用するのは「重要な側面」とし、「大国としての振る舞いを(中国に)訴えていく」述べた。

河野氏は経済的にも日中関係は重要だとした上で「首脳同士が意思の疎通を図る必要があり会談は定期的にやっていくべきだ」と指摘。「日米同盟に加えてクアッドなど国際社会の強い意志を中国に見せていく必要がある。重層的な関係の中でしたたかに対応すべきだ」と語った。2022年の北京五輪への首相の出席については「状況次第で判断すべきだ」と述べるにとどめた。

野田氏も「平和主義に基づいて日本として現実的な対応が必要」と述べた。その上で「しっかりとした外交をトップがやっていくべき時期がきている」とし、首脳外交の重要性を呼びかけた。

高市氏は台湾有事について「可能性は高いと考えて備えをしなければならない」と言明。抑止方法について「国防力が限定されており、日本でできることが軍事面で限られている。抑止能力を高め日米同盟で補完する方法が考えられる」と訴えた。

◆日韓合意は重要、ボールは韓国にある―岸田氏

厳しい状態が続いている日韓関係について、岸田氏は自身が外相として結んだ2015年の日韓合意について「今でも大変重要な意味を持っている」と指摘。「世界は(合意を)高く評価しており、日本は合意を全て履行した。韓国に迫り続けているのが現状だ」と訴えた。徴用工問題を巡っても「国際法や条約を守るかが問われている。ボールは韓国にある」と主張した。

河野氏は「司法の問題は韓国内で解決してもらないといけない。韓国政府にしっかり対応してもらうのが大原則だ」と強調した上で、日本による輸出管理の厳格化については「韓国側で問題が続いていれば継続すべきだ。日本から、韓国からと言わず貿易の問題は両方から歩み寄って議論しないといけない」と語った。

◆拉致問題解決へ日朝首脳会談を目指す―岸田・河野氏

北朝鮮問題について、河野氏は北朝鮮による拉致問題の解決のために日朝首脳会談を目指す考えを示した。「外相時代、北朝鮮の外相と何度かやりとりした。先方の首脳とやらなければ解決しない問題だ」と指摘した。北朝鮮の核開発については、「日米同盟の中で抑止力を高めていく。北朝鮮に向けての抑止力を高め、メッセージを相手に伝えていくのは大事だ」とも述べた。

岸田氏は拉致問題について「バイデン米政権の北朝鮮政策を確認し、意思疎通を図りながら具体的に日本としてどう動くのかを考えるべきだ」と述べ、直接会談をはじめあらゆる手段を考えていく方針を示した。(八牧浩行

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