<写真特集>彼女の名は「天ぷら」?!保護犬が体験した家族探しの旅

KiKi Wang   2017年6月10日(土) 20時10分

台湾で暮らす元保護犬の中に、「甜不辣」という名の雌犬がいる。この犬と新たな家族との出会いを台湾の女性カメラマン、KiKi Wangが紹介する。

台湾で暮らす元保護犬の中に、「甜不辣」という名の雌犬がいる。「甜不辣」を現地の言葉で発音すると「ティエンブーラー」。日本の「天ぷら」から付けられた名前だ。この犬と新たな家族との出会いを台湾の女性カメラマン、KiKi Wangが紹介する。

甜不辣は魅力的な目を持つ、薄茶色の犬だ。彼女との最初の出会いは犬の保護団体から撮影を頼まれた時のこと。いったんは誰かに引き取られたが、面倒を見ることができなくなったという理由で再び保護施設に送られた。柵の中でおびえた様子の彼女を見かねて引き取ったのがボランティアのJane Wuさんだ。こうして、甜不辣の「新たな家族を見つける旅」がスタートした。

甜不辣のように、飼い主が見つかった保護犬が何らかの事情で施設に戻されることは残念ながらゼロとは言えない。ただ、100%の保証はないながらも犬たちが再び傷つかないようにと“お母さんたち”は厳しい姿勢で譲渡イベントに臨む。甜不辣は特別な雰囲気を持つ犬だが、会場で来場者から声がかかることはほとんどなかった。

甜不辣に飼い主が見つかったと知らされた時、私の心にこみ上げてきたのは一種の「酸っぱさ」だ。一緒に過ごした日を思えば名残惜しいが、彼女を愛してくれる家族が見つかったという喜びもある。お母さんたちも特別な気持ちであることは同じだ。この日、みんなはまるで娘が嫁ぐかのように感動の涙で甜不辣を送り出した。新しい家へと車で向かう彼女に手を振りながら「再見!」。辛い過去を味わった甜不辣だが、お母さんたちのおかげでようやく良縁に巡り合えたのだ。

後日、お母さんたちが甜不辣の新居を訪ねてみると、そこには健康的で以前より太った彼女の姿があった。問題は依然なくなっていないが、苦労を惜しまないボランティアのおかげで甜不辣のような犬たちに救いの手が差し伸べられるのだ。甜不辣のかわいらしい姿は今でも私の心の中にある。(文章:KiKi Wang/翻訳・編集:野谷

●KiKi Wang

台湾台南市出身。1980年生まれ。写真と文字で日常のささやかな出来事を記録することが趣味。

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