<写真特集>バニーガールの物語―女の変身願望

柏雨   2016年7月12日(火) 0時10分

ポートレイトを中心に活動する若手女流フォトグラファー・柏雨は、“自分撮り”が大好きなギャル文化やコスプレ文化など、日本のカルチャーの影響も色濃く感じさせる作品世界で、自分自身の変身願望をためらうことなく思いきりストレートに体現している。

ポートレイトを中心に活動する若手女流フォトグラファー・柏雨(バイユー)は、「強烈な色彩」「刺激的な構図」「その瞬間のインスピレーションと感情の流れ」を大切にした創作を心がけているという。舞台美術や油彩画など、確かな芸術教育の基礎をバックグラウンドに持ちながら、その作品を見るに、アート作品と言うよりはファッション雑誌のグラビアを見るような薄さ、軽さ、そして華やかさを持っている。

「バニーガールの物語」と題した連作は、「不思議の国のアリス」のオルタナティブ版とも言うべき作品。ワクワクする童話の世界でありながら、底はかとない不気味さやおぞましさが漂っている点で、確かに両者には共通するものがあると言えるが…。

“自分撮り”が大好きなギャル文化やコスプレ文化など、日本のカルチャーの影響も色濃く感じさせる。被写体は決して作者自身ではないのだが、どの作品に起用されたモデルも作者と似たような髪型、骨格、顔立ちを持っており、モデルに自分自身を投影させているのはほぼ間違いない。「美しくなりたい」「変身してみたい」という若い女性らしい願望が、ためらうことなく思いきりストレートに体現されている。(文/山上仁奈)

●柏雨(バイユー)

女流フォトグラファー、画家。北京出身。1997年、中央戯劇学院舞台芸術学科卒業。同年から2006年まで写真用品メーカー・コダックのマーケティング部門に勤める。2006年より中央戯劇学院で油彩画を学び、2009年に修士課程を修了。2008年にフォトグラファーとしての活動を開始、ポートレイト作品を中心に発表している。代表作に「バニーガールの物語」「夜未央」「熾天使.夜叉」など。

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