拡大
福井県立大学名誉教授で全日本華僑華人中国平和統一促進会名誉顧問の凌星光氏は17日、「満93歳の誕生日を迎えて」と題した記事を発表した。
(1 / 2 枚)
福井県立大学名誉教授で全日本華僑華人中国平和統一促進会名誉顧問の凌星光氏は17日、「満93歳の誕生日を迎えて」と題した記事を発表した。以下はその内容。
【その他の写真】
2月15日(日曜日)は私の誕生日で、妻・陳寛女史と共に熱海の温泉ホテルに宿泊。幸いにして、視力、聴力、発声、さらには思考力などすべてが正常で、極めて健康的な長寿を享受している。私の母は105歳で逝去、「長寿遺伝子の継承」と言われるが、兄弟8人で生存しているのは私と妹の2人だけだ。「私が今あるのは現代医学の発展に負うところ甚だ大なり」と声を上げたい。
私は50歳代で高血圧と診断され、それとの闘いを数十年続けてきた。そして2022年春、心不全に陥り入院。退院の際、担当医師から「原因は大動脈弁膜機能不全にあり、寿命はあと数年」と宣告された。と同時に、「弁膜置換手術を施せば救われるかもしれない。一般に89歳ではこのような手術に耐えられないが、あなたの場合極めて健康だから、心臓専門の病院に当たってみたら」とアドバイスを受けた。
妻が早速ネットで調べてくれた。7月1日、日本一の心臓専門病院と言われるニューハート渡辺国際病院で大動脈弁膜置換手術を受けた。牛の弁膜を移植するこの手術が大成功で、施術前46%の血液が逆流していたのが、100%還流するようになった。忘れっぽくなっていたが、記憶力も回復気味になっていく。
手術後1年もすると、牛弁膜が身体に適応してきたためか、歩行速度を普通に戻しても息苦しくなることがない。もともと筋力があったため、日に5000歩、1万歩歩いても何ともない。2025年9月、大阪の万博を見学した際には2万歩も歩いていた。
最近、「あまり調子に乗らないように」と妻からよく注意される。確かに90歳を過ぎると心身共に衰えが激しくなるのが普通。とりわけ認知症が加速度的に進み、それとの闘いが余生のカギとなるようだ。
最近の研究では、脳を働かせていると他の器官も刺激され、認知症への進展を遅らせることができるという。私自身の体験でもそれを強く感じる。常に考え、常に執筆すると、血の巡りが良くなり、血圧も正常に戻り、よく食べ、よく眠れるようになる。
というわけで最近、認知症と闘うために以下のことを心掛けている。
一つは手書きをする。ここ数十年ワープロで文章を書くようになり、IT、AI化が進んで、ますます手書きをすることが少なくなった。その結果、年を取るに従って漢字が書けなくなっている。そこで随時手書きし、自信がないとスマートフォンで確かめ、普通の漢字は常に書けるよう努めている。
次にはイメージ化を図る。人と会ったこと、聞いたり見たりしたことなどをすぐに忘れてしまう。親しく話しかけてくる人に、「すみません、いつお会いしたのでしょうか」と聞くと、もう何回か会っているとの返答、全く恐縮の至りである。そこで、重要なこと、重要な人についてはイメージづくりをするよう努めている。

三つ目はなるべく現金で支払う。最近は電子支払いが多くなり、自分で計算することが少なくなっている。その結果、暗算する必要性がなくなり、脳の働きが鈍る。そこで、現金で支払い、暗算を続けるよう努めている。また重要な経済数字は文章化してノートする。例えば中国のGDP○○は日本の何倍で、1人当たりでは何分の一、あと何年くらいで追い付くというように。
四つ目は感想日記を書き留める。1週間振り返ってみて頭が真っ白ということがよくある。記憶力減退の証しと受け止め、毎日、80~100字でその日の感想、感激の要点を記すことにしている。それらを振り返ってみるととても新鮮味があり、往々にして文章を書くきっかけとなる。
五つ目は読文を整理する。新聞や雑誌の良き文章や論文に接した時には、そしゃくして一度自己流で整理してみる。これは思考力と論理性を持続的に鍛えるもので、日増しに衰える直観力を補うこととなる。またそれは長年の経験に基づく理性的判断を示すチャンスを与えてくれる。
人生百年の時代となった。余命いくばくもないが、意義ある晩年を過ごし、世のために貢献したい。感謝の意を込めて、友人各位にこの一文を寄せ、健康長寿のために共に闘わんことをここに誓う。
■筆者プロフィール:凌星光
1933年生まれ、福井県立大学名誉教授。1952年一橋大学経済学部、1953年上海財経学院(現大学)国民経済計画学部、1971年河北大学外国語学部教師、1978年中国社会科学院世界経済政治研究所、1990年金沢大学経済学部、1992年福井県立大学経済学部教授などを歴任。
Record China
2026/2/17
華流
2026/2/17
Record China
2026/2/17
RFI
2026/2/17
Record China
2026/2/17
Record China
2026/2/17