中国の輸出規制でレアアース不足、欧州の自動車部品サプライヤーが複数の生産ラインを停止―独メディア

Record China    2025年6月5日(木) 11時20分

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4日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国がレアアース輸出を規制している影響で、欧州の自動車部品サプライヤーで複数の生産ラインが停止したと報じた。資料写真。

2025年6月4日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国がレアアース(希土類)輸出を規制している影響で、欧州の自動車部品サプライヤーで複数の生産ラインが停止したと報じた。

記事は、トランプ米政権が4月に高い輸入関税を発動したことに対抗し、世界のレアアース加工能力の約90%を保有する中国が重希土類金属やレアアース磁石の輸出を制限したと紹介。これによって世界の自動車や航空宇宙、半導体、武器のサプライチェーンに大きな影響が生じているとした。

そして、欧州自動車部品工業会(CLEPA)によると、中国がレアアース規制を強化した4月初旬以降に提出された数百件のレアアース輸出許可申請のうち、承認されたものは4分の1にとどまっており、レアアース不足によって欧州の自動車部品サプライヤーではすでに数本の生産ラインが止まっているほか、今後輸出申請プロセスの簡素化が行わなれなければ、3〜4週間の間にさらに多くの工場が影響を受ける可能性があると伝えた。

またドイツ自動車大手BMWでは一部サプライヤーが影響を受けており、インドの電気自動車(EV)メーカーもレアアース輸出制限によって生産が脅かされているとしたこと、ドイツ電気・電子工業連盟(ZVEI)が「一部企業の在庫は数週間または数か月分しかない。政治家に見捨てられたと感じ、中国で自力で解決策を模索している」とコメントしたことなどを紹介している。

記事は、米中間での関税に関する合意がなされたことで、中国政府が今後レアアース輸出の承認時間を短縮する可能性があるものの、輸出許可制度は存続する可能性が高いとの見方を紹介するとともに、EUの産業戦略委員が「原材料供給の多様化が将来の独立性を維持する上で不可欠」とし、レアアースについて中国への依存度を減らすべきだと述べたことを伝えた。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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