「検察が治める大韓民国」と主要紙、「必要なのは検事ではなく政治家の尹錫悦大統領」とも

Record Korea    2022年10月29日(土) 6時0分

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文在寅前政権を標的にした検察の捜査が進む韓国で主要紙は「検察が治める大韓民国」とのコラムを掲載。「今必要なのは検事の尹錫悦ではなく、政治家の尹錫悦大統領」と訴えた。写真は韓国大統領府サイトより

韓国で「西海公務員射殺事件」をめぐり、前国防相が拘束されるなど文在寅(ムン・ジェイン)前政権を標的にした検察の捜査が進んでいる。ハンギョレ新聞は「検察が治める大韓民国」とのコラムを掲載し、「今私たちに必要なのは検事の尹錫悦(ユン・ソクニョル)ではなく、政治家の尹錫悦大統領だ」と訴えた。

同紙のベテランの政治記者が執筆したコラムは「李承晩(イ・スンマン)、朴正煕(パク・チョンヒ)、全斗煥(チョン・ドゥファン)の独裁時代、検察は存在感が薄かった。警察、中央情報部、保安司令部より力がなかった」と回顧。「政権内部の法律サービス機関のような存在だった。政権が犯した不法行為を合法的に装う役割も果たした」と振り返った。

続いて「1987年の市民革命で第6共和国が発足すると、検察にチャンスが到来した。盧泰愚(ノ・テウ)大統領は大邱・慶尚北道出身の検事たちを抜てきした」と指摘。「金泳三(キム・ヨンサム)政権時代からは、前政権勢力を倒す先頭に立った。全斗煥、盧泰愚元大統領を拘束した。通貨危機を招いた政策当局者たちを捜査した。『政権の侍女』『政権の猟犬』という非難を浴びながら、汚れ仕事を甘んじて引き受けた」と述べた。

さらに「李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クネ)大統領時代は再び『政権の猟犬』に戻ったかのように思われたが、実は違っていた。李明博、朴槿恵両氏を捕まえたのは文大統領ではなかった。検察だった」と言及。「1987年以降繰り広げた権力争いで、最後の勝者は与党でもなく野党でもなかった。検察だった。怪物となった検察が政権をのみ込んだ。尹大統領の存在自体がその証拠だ」と断じた。

コラムは「このような構造では検察が何をしても国民の信頼を得ることはできない。野党に対する捜査は野党弾圧だと批判されている。与党に対する捜査は焦点ぼかしや政界再編のための地ならしだと疑われるだろう」と批判。「尹大統領夫人や大統領室参謀らに対する捜査をまともに行うはずがない。刀を持った人が自分を斬ることは不可能だ。検察の統治現象は続くだろう」との見方を示した。

その上で「今、検察は誰が統制しているのだろうか。誰もしていないようだ。結局、尹大統領がすべての責任を負わなければならない」と論難。「尹大統領は政治家だ。司正ではなく国政の最終責任者だ。国政は法律と予算に基づいて行うものだ。法律と予算は国会の権限だ」と強調し、一連の事件で与野党が対立を繰り返す中、国会論議を通じた国政の課題解決に注力するよう求めた。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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