空母にとどまらない中国海軍の脅威、055型駆逐艦・039型潜水艦・商用フェリー・海上民兵

Record China    2022年7月9日(土) 18時0分

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中国海軍の脅威は3隻目の「福建」が進水した航空母艦にとどまらない、と米CNNが報道。具体的には「055型駆逐艦」「039型潜水艦」「商用フェリー」「海上民兵」を列挙した。写真は新しい空母。

米海軍に対抗して増強が続く中国海軍。その脅威は3隻目の「福建」が進水した航空母艦にとどまらない、と米CNNが報じた。具体的には「055型駆逐艦」「039型潜水艦」「商用フェリー」「海上民兵」を列挙。多彩な巨大戦力に警戒を呼び掛ける軍事専門家の見方などを紹介した。

CNNによると、055型駆逐艦は2017年に進水した1万3000トンのステルス誘導ミサイル駆逐艦で、世界最強の水上戦闘艦ともっぱらの評判だ。 北大西洋条約機構(NATO)の基準では巡洋艦に該当するほど大きな055型は、対艦ミサイルから地上攻撃用の長距離ミサイルに至るまで、あらゆるミサイルを発射できる垂直発射筒を112基搭載している。

米シンクタンク「ランド研究所」の上級アナリスト、ティモシー・ヒース氏はCNNの取材に「特にこの艦は洗練されたデザインで、ステルス機能、レーダー、広いミサイル庫を備えている」と指摘。「米日韓の大半の駆逐艦よりも大型で強力だ」と語った。米議会調査局が今年3月に公表した報告書によれば、少なくとも10隻の055型がすでに進水済み、または建造中とされる。

元級とも呼ばれる039型潜水艦はほぼ無音のディーゼル・エレクトリック方式で、米軍の作戦立案者が対処に苦しむような能力を備えている。米国防総省が21年に議会に提出した中国の軍事力に関する報告書によると、中国はすでに17隻の39A/B型潜水艦を建造済みで、今後3年以内に合計25隻にまで増産する計画だ。

039型を使った攻撃としては目標の船尾または後部に向かって「航跡追尾」魚雷を発射するという方法が考えられる。水上艦は音波を頼りに潜水艦や魚雷を探知するため、航跡追尾魚雷はとくに探知が難しく、米海軍は対潜能力で問題を抱えているという。

商用フェリーについて、CNNは「破壊的な海軍能力を考えるとき、ぱっと商船が頭に思い浮かぶことはまずないだろうが、中国の力はまさにここにある」と報道。「中国が台湾を侵略するためには、数十万人から成る侵攻部隊を輸送しなければならないだろう。中には100万人以上の兵士が必要になると分析するアナリストもいる」と続けた。

米海軍の元潜水艦司令官のトーマス・シュガルト氏は「黄海や南シナ海で運航する民間輸送会社はすでに人民解放軍の補助部隊に編制されている」と説明した。

米側の軍事立案者が警戒するべき民間船舶は輸送船だけではない。海上民兵に関して中国政府は存在すら否定しているが、戦略国際問題研究所(CSIS)によれば、海上民兵を構成する船は少なくとも122隻、最大で174隻に上るとみられる。

プロの民兵は外国軍の軍事演習の邪魔をしたり、外国漁船を阻止したりといった活動を率先して行い、補助金を受けた漁師は数の力で圧力をかけている。 CNNは「世界最大規模の漁船数を抱える中国には予備艦隊が大勢控えているというわけだ」と伝えた。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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