2022年1月23日、韓国・京郷新聞は「青瓦台の旧正月ギフト、日本の反発を予想できずに贈ったのか」と題した記事を掲載した。

青瓦台（チョンワデ、韓国大統領府）は18日に、駐韓外交使節、新型コロナウイルスに対応している医療従事者、社会的弱者らに、旧正月（今年は2月1日）のギフト（伝統酒、梅エキス、栗など各地域の特産物詰め合わせ）を贈った。しかし、駐韓日本大使館はギフトの箱に竹島と日の出の絵が描かれていることに抗議し、受け取りを拒否したという。

記事は「大使館が駐在国首脳からのギフトの受け取りを拒否したことは極めて異例のこと」だと指摘しているが、青瓦台は現在のところ立場を示していないという。韓国外交部は日本大使館の抗議に「独島（竹島の韓国名）は明白な韓国固有の領土」だという政府の立場を改めて示した。韓国内では「独島が韓国の領土であることを強調する意味がある」と、青瓦台を擁護する見方が多いという。

その一方で、「独島は韓国領土だという事実とは別に、青瓦台が独島の絵が描かれた大統領のギフトを日本大使館に贈ったことは不適切だ」「日本大使館が受け取らないだろうことを、青瓦台が想定しないわけがない」「何か他の意図があったのでは」と指摘する声も上がっているという。日本国内では「竹島領有権を主張する日本政府への、青瓦台の反撃では」との解釈もあるとし、「日本の反発を予想し、これを政治的に利用しようとしているのでは」との疑惑も浮上していると伝えている。

また、韓国政府は「独島に関する紛争はない」との立場を堅持しているが、今回の一件が、むしろ「竹島を領土紛争地域にしたい日本側にとって得になる」との指摘もあるという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「大統領が自国領土の絵の入ったギフトを贈ることの何が問題だというのか」「日本の顔色をうかがって、韓国の領土の絵を消せとでも？」「日本大使館だけのために、国内にあるたくさんの大使館に独島を広報する機会を手放せというのか」「それで、どうしろと言いたいわけ？。韓国の領土なのに」「記者は日本に申し訳ないとでも言いたいのか」など、「どこの国の新聞だ」と批判するコメントが殺到している。

その他、「意図的な発想かもしれない。これは日本ではなく、韓国側に得になると思う」という声や、逆に「何もしなくても独島は韓国の領土なのに、こういう行動が紛争化を加速させる」との声も上がっている。（翻訳・編集/麻江）