岸田人事は「親台抗中」か、「台湾問題は内政問題」とクギ刺す中国政府―台湾、中国メディア

Record China    2021年10月3日(日) 10時20分

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台湾メディアは岸田自民党総裁による人事について、「親台湾・抗中国」と評した。中国大陸側は、日本の政界での台湾関連の動きに反発している。写真は岸田文雄事務所のFB公式アカウントより。

台湾メディアの自由時報などは1日、岸田文雄自民党新総裁による人事について、「親台湾・抗中国」と評する記事を発表した。中国政府報道官は9月の時点で、日本の政界での動きに関連して「台湾問題は純粋に中国の内政に属する。外部からのいかなる干渉も容認しない」と発言していた。

自由時報は岸田新総裁の下での主要人事について「(総裁選などの)論功行賞と派閥のバランスへの配慮以外にも、多くの主要幹部は安部前首相との関係が密接であり、台湾とはかなり友好的で対中強硬派」と主張した。

特に「親台抗中」としたのは、岸田総裁が官房長官に起用する意向を固めたと報じられた松野博一氏と、自民党政調会長に就任した高市早苗氏、自民党幹事長に就任した甘利明氏で、安部前首相との関係が密接だと紹介した。

台湾のテレビ局、CTSも1日付で、首相就任が実質的に決まった岸田文雄氏を支えるのは「3Aと呼ばれる大老3人」であり、第1のAである安倍晋三氏、第2のAである麻生太郎氏、さらに「(台湾人である)皆さんが聞いたことは少ないかもしれないが」と前置きした上で、第3のAとは甘利明氏と紹介し、3Aはいずれも「親台」と論じた。

記事は、安部氏の言動について「台湾人は熟知」とした上で、麻生氏については「中国に対して一貫して手加減していない」「世界保健機関(WHO)は事実上のCHO(中国保健機関)だと述べ、テドロス事務総長は親中派だと罵(ののし)った」と紹介。さらに、中国のTPP加入について「できる状態ですかね」と述べたことにも触れた。

記事は甘利氏についても、台湾に相当に友好的であり、かつては日本政府内でTPPの交渉を担当していたことから、今後は台湾のTPP加入を支持するとの見方を示した。

一方で中国メディアの環球網は、自由時報の記事を紹介した上で、「国台弁の朱鳳蓮報道官は9月に表明している」として、その発言内容は「台湾問題は純粋に中国の内政に属する。外部からのいかなる干渉も容認しない。日本の一部の政治家は台湾問題についての誤った言論を次々に発表している。われわれは断固として反対する。日本は台湾問題について中国人に対して歴史的な負債があり、なおさらのこと発言を慎まねばならない」だったと紹介した。

国台弁とは、中国政府内で台湾問題を扱う部署である国務院台湾事務弁公室の略称。朱報道官が日本の政治家に言及した上記発言は、9月15日の国台弁の定例記者会見でのもの。(翻訳・編集/如月隼人

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