<米中首脳電話会談>世界平和と経済発展に繋がる=もっと頻繁に対話を―立石信雄オムロン元会長

立石信雄    2021年9月12日(日) 7時20分

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バイデン米大統領と習近平中国国家主席が9月9日に電話協議し、米中の競争を紛争に発展させないための「両国の責任」について話し合ったという。世界平和と経済的繁栄に繋がるニュースであり歓迎したい。

バイデン米大統領と習近平中国国家主席が9月9日に電話協議し、米中の競争を紛争に発展させないための「両国の責任」について話し合ったという。対立する分野や協力が必要な項目など幅広いテーマを議論し、今後も対話を継続することで一致したと報じられているが、世界平和と経済的繁栄に繋がるニュースであり歓迎したい。

米中首脳の電話協議は2月以来。バイデン氏の求めに習氏が応じたという。約90分間の協議では主に経済問題、気候変動、新型コロナウイルス対策に米軍撤収で混乱するアフガニスタン情勢など広範なテーマについて話し合ったという。

ホワイトハウスの声明によると、今回の電話協議では「米中間の競争を責任を持って管理するための取り組みの一環であり、競争を紛争に発展させないための両国の責任について議論した」と意義を説明した。米バイデン政権はアフガニスタン撤兵による混乱や国内の深刻な分断などに直面、中国との対立は米経済にも物価高や景気減速などの形で悪影響を及ぼしているため修正せざるを得ない事情もあるようだ。

中国外務省の発表では、習氏は米国の対中政策が両国関係に「深刻な困難を引き起こしている」と批判する一方で、「中米の協力は両国と世界に利益をもたらすが、対立は両国と世界を不幸にする。中米関係は改善するかどうかの問題ではなく、いかに改善するか必ず答えを出さなければならない問題だ」と関係改善を呼びかけた。その上で、「食い違いを適切に管理したうえで、両国の関係部門は対話を続けられる」とも述べ、相互尊重を前提に対話継続が可能だと訴えた。

バイデン氏は中国大陸と台湾が一つの国に属するとする「一つの中国」政策を尊重する姿勢を「変えるつもりはない」と語り、中国側に一定の配慮をみせた。中国外務省によると、両首脳は「重大な国際問題」での連携強化は極めて重要だとの認識でも一致し、「引き続き、さまざまな方法で恒常的に連絡を続けることで合意した」と発表した。

加藤官房長官は記者会見で「世界第1位と第2位の経済大国である米中両国の関係の安定は国際社会にとっても極めて重要で、日本政府としても首脳電話会談を含め、米中関係の状況は注視している」「大国としての責任をしっかり果たしていただけるよう、働きかけていく考えだ」と述べたというが、当然であろう。

世界に2大国が争えばともに傷つき世界の発展を阻害する。米中首脳の電話協議はバイデン政権では2回目というが、トップ同士の話し合いはもっと頻繁に開かれるべきだ。バイデン氏と習氏は副大統領と副主席時代に4回も懇談しも一緒に旅行もしているので、もともと相性はいいようだ。10月のG20サミットに合わせ、初の対面での会談の可能性が高いとされるが、是非実現してほしい。

<直言篇172>



■筆者プロフィール:立石信雄 1959年立石電機販売に入社。1965年立石電機(現オムロン株式会社)取締役。1995年代表取締役会長。2003年相談役。 日本経団連・国際労働委員長、海外事業活動関連協議会(CBCC)会長など歴任。「マネジメントのノーベル賞」といわれるSAM(Society for Advancement of Management)『The Taylor Key Award』受賞。同志社大名誉文化博士。中国・北京大、南開大、上海交通大、復旦大などの顧問教授や顧問を務めている。SAM(日本経営近代化協会)名誉会長。エッセイスト。

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