台湾国防部、中国の強襲揚陸艦就役に南シナ海・東沙諸島や太平島への侵攻は「阻止できる」

Record China    2021年5月1日(土) 8時20分

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中国軍が上陸作戦に使う大型の強襲揚陸艦などを就役させたことに対し、台湾国防部は台湾が実効支配する南シナ海の東沙諸島や太平島への中国軍侵攻を「阻止できる」と強調した。写真は中国海軍。

中国軍が上陸作戦に使う大型の強襲揚陸艦などを就役させたことに対し、台湾国防部(国防省)は「対処するための武器の備えが国軍にはある」と強調した。台湾メディアが伝えた。台湾が実効支配する南シナ海の東沙諸島や太平島への中国軍による侵攻についても阻止できるとの考えを示したという。

台湾・中央通信社によると、4月26日の立法院(国会)外交・国防委員会で与党・民進党議員からの質問に対し、国防部戦略計画司の李世強司長は「武器の詳細については公の場で述べることはできないとした」と答弁したものの、東沙諸島や太平島の防衛に言及した。海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)の周美伍署長は「同署の武器は防衛のためのものだ」とし、「脅威が高まった際には国軍に応援を要請する」と答えた。

海南省三亜の海軍基地で23日、中国の習近平国家主席も出席した引き渡しの儀式でお披露目されたのは、強襲揚陸艦「海南」、ミサイル駆逐艦「大連」、戦略ミサイル原子力潜水艦「長征18号」の3隻。

このうち、「海南」について、共産党機関紙・人民日報系の環球時報の電子版は「空母との混成部隊を編成することで、強い島強奪能力を備えることになった」と論評した。「大連」は第2次世界大戦後にアジアで建造された最も大型の作戦艦艇である055型ミサイル駆逐艦とみられる。記事は(台湾海峡も担当する)南海艦隊に国産空母の「山東」に加えて「大連」が配備されたことで、南海艦隊の軍事能力が一段と向上したと指摘した。

東沙諸島は南シナ海の北東にある環礁。東沙島だけが平坦な「島」だ。約1500メートルの滑走路があるが、島の大きさは約2800×860メートルしかない。台湾の海巡署職員や研究者が常駐。一般住民はいない。昨年5月、共同通信が「中国人民解放軍が8月に中国南部・海南島沖の南シナ海で、東沙諸島の奪取を想定した大規模な上陸演習を計画している」と報道し、注目を集めた。

台湾が部隊を配置している太平島は、南沙(英語名・スプラトリー)諸島の北部に位置する。台湾からは東沙諸島より遠いが、南沙諸島最大の島で滑走路や港湾施設もある。台湾当局は南沙諸島で軍事拠点化を進める中国の標的になる可能性も捨てきれないとして、警戒を強めている。(編集/日向)

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